コーヒー豆の自家焙煎ならホットサンドメーカーがオススメ!

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混ざらないなら、ひっくり返してしまえば良い

中華鍋でのコーヒー豆焙煎スキレットでのコーヒー豆焙煎において上手くいかなかった点として、頑張って鍋の中のコーヒー豆をかき回しても全体に均一に火が通らないということが挙げられました。単に自分の技量不足という可能性もありますが、可能であれば誰でも手軽に簡単にできる方が良いので、鍛錬が前提となるなら個人的に微妙です。

そこで少し考え方を変えてみることにしました。一番簡単なのは、鍋を180℃ひっくり返すことです。そのままひっくり返せれば、すべて裏返ります。全部裏返せるなら、360℃思いのままになるはず・・・。ただ、中華鍋やスキレットは、フタというか、”開閉”の概念がないのでそもそもひっくり返すことはできません。

そこで良いものはないかと、キッチンを漁って見つけたのがホットサンドメーカーです。2枚のフライパンが対象にくっついたようなホットサンドメーカーであれば、上下を閉じて、表裏の両面から火を加えることが出来ます。ということで今回は、ホットサンドメーカーを使ってコーヒー豆の焙煎を行ってみたいと思います。

コーヒー豆の焙煎準備

ホットサンドメーカーは、”バウルー”というものを使用します。ホットサンドメーカー界隈では定番の商品です。食パン1枚サイズのホットサンドが作れるシングルと、パンの中央に線が入っていて、食パン1枚サイズを2分割にして焼くことができるダブルの2が種類があります。

イタリア商事 ホットサンドメーカー バウルー シングル シルバー 日本製 XBW01

バウルー ホットサンドメーカー

バウルーのシングルタイプ。めったに使いませんが、使い込んでる感でてます。

ホットサンドメーカーを開くと、可動部が油でニチャァ・・・と音を立てましたが気にしません。ここにコーヒー生豆を、表面が軽く覆われるくらいに投入します。写真のコーヒー豆はおよそ40gほど。

コーヒー生豆が入ったホットサンドメーカー

焙煎時の移動空間分や膨張分を考慮して、ギチギチにならない程度にします。

準備はこれだけ。あとはキッチンに移動して、ガスコンロでホットサンドメーカーを熱してコーヒー豆を焙煎します。

ホットサンドメーカーでコーヒー豆を焙煎する

中華鍋やスキレットでは、鍋を五徳に乗せたまま火にかけましたが、今回は五徳は使用せず、手網で焙煎するような形で炙るようにして焙煎します。

コンロで炙られたホットサンドメーカー

ホットサンドメーカーは手に持ったまま、コンロの火で炙っていきます。

コンロの火を強めの中火にしたら、その少し上にホットサンドメーカーを持ってきて焙煎開始です。開始直後は手網焙煎の感覚でいましたが、圧倒的にこちらのほうが重量があって疲れます。手を入れ替えながら、揺らす手を止めずに、時々上下をひっくり返しながら焙煎していきます。

5分程経つと、少しコーヒー豆の動く幅が狭くなってきたように感じます。コーヒー豆が膨張してきたようです。この時点ではホットサンドメーカーは開けずに、さらにそのまま5分ほど焙煎。計10分ほど経過しましたが、なんの音もしないので、一度恐る恐る開けてみます。

ホットサンドメーカーで焙煎して10分経過したコーヒー豆

10分経過した時点。時間の割に色が薄いですが、思ったよりキレイに色がついています。

これは期待できそうな予感。このまま焦らず丁寧に、同じペースで焙煎を続けます。さらに5分後、もう一度焙煎具合を確認します。

ホットサンドメーカーで焙煎して15分経過したコーヒー豆

15分経過時点のコーヒー豆。均一に、かつ更に火の通りが進みました。

手網ならこの時点で大抵良い具合になっていますが、ホットサンドメーカーではまだまだ焙煎が甘い状態なので、更に焙煎します。

ホットサンドメーカーで焙煎して20分経過したコーヒー豆

20分経過。キレイに焼けていますが、うーん、やはり進みが遅い。ここまでハゼの音も聞こえていません。

ホットサンドメーカーで焙煎して25分経過したコーヒー豆

焙煎開始から25分経過。ようやく焙煎されたコーヒーらしい色合いになってきました。

25分時点で飲んでも良い具合になりましたし、腕もなかなかしんどいので、焙煎はここで終了。ボウルにいれてサーキュレーターで冷まして終了です。

考察・感想

色々コーヒー豆の焙煎を試してみましたが、直近では一番良い具合に焙煎できたと思います。正直なところ、結局はフライパンで焼くのとあまり変わらないため期待していなかったのですが、フタを開けてみればムラも少なくキレイに色づいたコーヒー豆に焙煎することが出来ました。

ただ、キレイに焙煎できた要因については、冒頭に書いた狙い通り180℃上下をひっくり返して焙煎したから・・・とは思っていません。今回はどちらかと言うと、少し前にどこかの考察でも書きましたが、熱が空間内に均一に与えられたからじゃないかなと考えています。つまり、密閉(というほど封はされていませんが)空間になっているホットサンドメーカーに外部から熱が加えられ、両面に熱を持つことで、両方向からじんわりと熱が面状にコーヒー豆に加わって均一に火が通った、という感じです。イメージとしては直火よりも、熱風での焙煎に近いでしょうか。

また、今回は直火にホットサンドメーカーを直接あてず、炙る形にしたのも功を奏したと思います。逆に火の通りが悪くなったのは明らかでしたが、ゆっくり熱された分・・・かどうかは分かりませんが、焼き面の部分が均一に熱を持って、結果キレイに焙煎することが出来たんじゃないかと思います。ただ、現状30分近くホットサンドメーカーで焙煎するのはあまり現実的ではないので、次やるときはもう少し火に近づけて焙煎してみたいと思います(後日さらに強火で距離を近づけて焙煎したら、更に短時間でかつ変わらずキレイに焙煎できました)。

ホットサンドメーカー焙煎に欠点があるとすれば、剥けた皮が飛び散らない代わりに残り続けるので、焙煎を終えて冷ますときにちゃんと処理しないと飛び散るのと、ホットサンドメーカー自体が手網と比較するとそこそこ重いので、焙煎時間が長引くと腕力との勝負になるところでしょうか。それと、一度に大量の焙煎もできません(今回の場合は40g)。

直近ではまともな焙煎が出来ていなかったので、今回のホットサンドメーカー焙煎は嬉しい誤算でした。家にホットサンドメーカーがある方は、ぜひ一度挑戦してみてください。

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