中華鍋でシャカシャカと、コーヒー豆を自家焙煎する

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コーヒー生豆焙煎、中華鍋編

スキレットでのコーヒー豆焙煎では、スキレットの小ささ故に縦横無尽にかき混ぜることができず、キレイに焙煎ができなかったのではないか、というところに落ち着きました。それならば次は大きい鍋を使うまでです。

大きい鉄鍋といったら、やっぱり中華鍋でしょう。底が深く、幅も広いため、中身を縦に横にとかき混ぜることも可能なので、要件は十分満たしています。ということで今回は、中華鍋を使ってコーヒー生豆の自家焙煎に挑戦したいと思います。

中華鍋でコーヒー豆を自家焙煎する

シンプルに、難しいことは何もしません。用意するのは中華鍋とコーヒー生豆のみ。中華鍋は、自宅で常用しているものを使用します。

30cmの中華鍋

横幅30cmの中華鍋です。料理に利用しているので油でテカテカですが、ちゃんと焙煎前にキレイにします。

カップに入った100gのコーヒー生豆

コーヒー豆は”ブラジル パッセイオ イエローブルボン”を使用します。

中華鍋は料理に使用しているものだと染み付いた油の匂いが付きそうなので、できれば未使用のものが望ましいと思いますが、今回は味がどうこうよりもコーヒー生豆をキレイに焙煎できるかどうかが問題なので無視します。

中華鍋をたわしでガシガシ洗って、火にかけて水気をしっかり切って、少し置いて中華鍋を冷ましたら、コーヒー生豆を投入。そのまま中火にかけて焙煎スタートです。

中華鍋で焙煎しはじめた100gのコーヒー豆

今回はハコが大きいので、コーヒー生豆の量は100gとしました。

ガチャガチャと木べらで混ぜ続けながら、2分ほど経過したところで薄皮が剥がれてきました。

焙煎から2分時点の中華鍋で焙煎されている100gのコーヒー豆

コーヒー生豆が全体的にほんのり色づいて、皮が剥けてきました。

火が通っているのは良いのですが、剥けた皮がめちゃくちゃ飛散するのは想定外、というかうっかりしていました。皮をキッチンに飛び散らせながら、更にかき混ぜます。

焙煎から4分時点の中華鍋で焙煎されている100gのコーヒー豆

4分経過すると、うっすら煙が上がってきました。この時点でちょっと雲行きが怪しい。

1ハゼ目を迎えた中華鍋で焙煎されている100gのコーヒー豆

6分30秒経過くらいで、1回目のハゼが始まります。ただ見ての通り、焼け方が歪です。

この時点でほぼ失敗している感じでしたが、まだ諦めるわけには行きません。鍋を振って、コーヒー豆を中華鍋の場外に飛散させつつ(そして回収しつつ)、焙煎を続けます。

2ハゼ目を迎えた中華鍋で焙煎されている100gのコーヒー豆

11分程で2回目のハゼが始まりましたが、焙煎具合がまばらで2回目と言っていいのかどうか。

さらにここから7分程度火にかけ続け、焙煎が浅い部分がなくなったらボウルに移し、サーキュレーターで冷まして焙煎終了です。

中華鍋で焙煎し終えた100gのコーヒー豆

スキレットで焙煎したときとさほど変わらないまばらな焙煎具合。これは失敗です。

コーヒー生豆の量を減らして再挑戦

イマイチだったので、コーヒー生豆の量を減らしてもう一度焙煎します。ついでに火加減も変えてみて、どう具合が変わってくるのかも併せて見てみます。

中華鍋で焙煎しはじめた50gのコーヒー豆

コーヒー豆はさきほどの半量の50gにしました。火加減は強火で、一気に焙煎してみます。

流石に強火だけあって、ぐんぐん火が通ります。火加減に負けないように中華鍋の中を混ぜる手も止めずに動かし続けます。2分30秒経過時点で、パチパチと音がなり始めました。

1ハゼ目を迎えた中華鍋で焙煎されている50gのコーヒー豆

うーん。かき混ぜる手は止めていないのですが、やっぱり異様に焦げる部分がでてきます。

2ハゼ目を迎えた中華鍋で焙煎されている50gのコーヒー豆

6分経過で2回目のハゼ。やっぱり黒い点が目立ちます。

もうもうと煙が立ち込める中で中華鍋を火にかけ続け、焙煎が浅い部分がなくなったら終了です。

中華鍋で焙煎し終えた50gのコーヒー豆

8分時点で焙煎終了。結局こんなんになりました。

考察・感想

単純にガチャガチャ動かし続ければ良い、というわけでもないのでしょうか。中々上手くはいかせてくれないようです。今回の中華鍋焙煎で目立ったのが、コーヒー豆の平面の方だけが焦げてしまうことです。

中華鍋鍋で焙煎した2種類のコーヒー豆の表面

左は1回目、右は2回目に焙煎したコーヒー豆。平面部分はこのとおり黒いですが・・・。

中華鍋鍋で焙煎した2種類のコーヒー豆の裏面

裏面はどちらもフルシティロースト程度の色合いです。

これは普通に、中華鍋の中でコーヒー豆の平面の部分が下を向いてしまっていることが原因でしょうか。ただ、常に手を動かして、たまに鍋を振って中身をかき混ぜていてもこうなってしまうので、かき混ぜ方も一工夫必要なのかもしれません。しかしそうなると、かなりハードルが高い作業になってくるので、やり方を変えるほうが早い気がしてきます。

コーヒー豆を注文後に焙煎してくれるお店だと、モーターでクルクル回るバスケットにコーヒー生豆を投入して、それをコンロで炙って焙煎するタイプの場合があると思いますが、あれは特に注視していなくても、ハゼの音だけ聞いていれば結構キレイに焙煎されています。ということは、やり方が間違っていなければ、コーヒー豆の焙煎は手を離していてもある程度は上手くできるのだと思います。少なくとも、素人が満足できるくらいには。

今回の中華鍋焙煎での焙煎具合と、小さなコーヒー豆専門店の焙煎機での焙煎具合を比較すると、だいぶクオリティに差が出てきます。やはりコーヒー豆の焙煎は、フライパンなどある媒体に熱を持たせ、その熱を持って焙煎するよりも、直接コーヒー生豆に熱を与えて焙煎するほうがバランス良くキレイに焙煎できるのだと思います。フライパンや中華鍋のような”面”を持つ熱源による焙煎は、そもそもがアンバランスですしね。ただ、一箇所に熱を加えすぎず、全体的にバランス良く熱を加えなければならない点はどんな方法においても変わらないと思いますが。

よくよく過去の検証を振り返ると、ヒートガンを使った熱風焙煎のほうが今回よりよっぽどキレイに焙煎できてますし、考えの方向性は間違っていないかと思います。ただ、それをどうやって自宅で面白く(個人的には重要)実現するかですね・・・。なんだかんだ手網焙煎がバランス良い気がしますが、それじゃあ味気ないですし。少し工夫する必要がありそうです。

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