コーヒー豆の焙煎機を自作する その1

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自宅でコーヒー豆の焙煎をちょくちょく行うようになったのですが、手網での焙煎は正直面倒です。均等に焙煎することも中々に難しい。そこで、自動の焙煎機を製作することにしました。

はじめに

手網焙煎だと、手網の大きさにもよりますがだいたい100g程度のコーヒー豆しか一度に焙煎することが出来ません。そして、だいたい1回あたりの焙煎を終えるまで15分程度はかかります。その間は手網を振り続けなければいけないのでかなり疲れますし、手を離す事もできません。自宅での焙煎なんて毎日するわけではないので気にならない人は気にならないかもしれませんが、私は出来るなら楽な方が良いと思う性格なので、これはなんとかしたい事態です。

そうすると、市販の自動のコーヒー豆焙煎機を購入する、という案が自然と浮かんできます。そこでどんなものかと思って調べてみると、いくつか製品はありますが、どれも値段が高い。自動の焙煎機と言えど、小型のものは言うなればただのガスコンロの上で回る筒なので、それに諭吉さんを持っていかれるのは少々癪です。そこで、自動でコーヒー豆を焙煎してくれる焙煎機を製作する事にしてみました。

コーヒー豆の焙煎機について

自動の焙煎機と書きましたが、設置型の、大きな煙突が天井まで伸びているような人の背丈よりも大型の焙煎機から、ガスコンロで使用する小型の焙煎機まで、コーヒー豆の焙煎機にも色々あります。今回は、ガスコンロで使用できるような小型の焙煎機、自家焙煎コーヒー豆の販売店でよく使われているような物を目指して製作を進めていきたいと思います。

焙煎機のパーツを選ぶ

フワッとですが、作る物のイメージは出来ているのでそれに合わせて部品を探します。まずは、メインとなるコーヒー豆を入れるドラムの部分。これは、ステンレス等の直火でも大丈夫な耐熱性の素材で、かつコーヒー豆がこぼれ落ちない程度に穴が空いている、もしくはメッシュ状になっているものを探します。ネットでそのような物がないかを探していると、見つけたのが以下のステンレス製のバスケット。

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値段も安く1500円程度と安く、失敗しても気にならない値段だったのですぐに購入。中国から届いたときは少々驚きましたが、中身は問題ないありませんでした。ただ、値段相応、少しちゃっちい作りにはなっています。

コーヒー豆を入れるバスケットは決まったので、次にバスケットを回転させる動力部、つまりモーターをチョイスします。・・・が、モーターには詳しくないのでミニ四駆のモーターのように小さすぎず、それでもって大きすぎない、でもステンレスの筒を回転させる程度のパワーはありそうな以下のモーター購入しました。

マブチモーター RS-380PHモーター

届いた物を電池に繋いで回転させてみると勢い良く回転し、パワーは十分にありそうです。

ただ、ここで一番の問題なのはバスケットとモーターをつなぐ手段です。金属を加工する手段は持ち合わせていないので、ネジなどを使用して何とかモーターとバスケットを繋げる必要があります。ここは難しい部分でしたが、何とかモーターに合うシャフトと、ステンレスの細長い棒を見つけたので、バスケットの中央の穴に細いステンレスの棒を通し、その端をモーターと接続し、バスケットの両端の出っ張った部分に空いている穴とステンレスの棒に通したシャフトの穴をネジで固定してバスケットにモーターの動力を伝えられるようになりました。

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とりあえず、モーターとバスケットをつなぐことが出来ました。あとはホームセンターで適当な金属を購入して簡単な土台を作り、バスケットを乗せればとりあえず完成です。

出来上がったコーヒー豆焙煎機

上記の工程で出来上がったものがこちら。

コーヒー豆焙煎機の外観

かなりちゃちいですが、とりあえずの試作段階のものを目指して製作したので、これでよし。モーターとバスケット部分以外はホームセンターで買ってきた金属を適当につなぎ合わせて土台にしたものです。

コーヒー豆焙煎機のモーター部分

接続されたモーター。モーターの固定を失念していましたので、とりあえず手元にあったマジックテープ製の結束バンドで間に合わせました。

コーヒー豆焙煎機の接続部分

モーターとバスケットの接続箇所です。接続方法はネジのみとかなり心もとないですが、回転することは確認済みです。

コーヒー豆焙煎機の接続部分2

反対側の接続部。ステンレスの棒、つまり軸の固定も方法についても忘れていました。何とかなるの精神。

コーヒー豆焙煎機にコーヒー豆を入れる

バスケットのフタはこんな感じで開きます。写真は200gのコーヒー生豆を入れた状態。

外観はともかく、自動で回転するステンレス製のバスケットという要件は満たしたものが出来ました。ちなみに電源は単三電池4本です。ケースに入れた単三電池のプラス端子とマイナス端子、モーターのそれぞれの端子をブレッドボードに接続して回路を作り、モーターを回転させます。

焙煎機を使ってみる

土台に乗せず、コーヒー豆も入れてない状態で空回しは何度か行っていましたが、土台に乗せてコーヒー豆を入れた状態でモーターを回すのは初めてです。ちょっと不安でしたが、電源を入れてみる。すると、動かない。どうやらモーターの初動、トルクというのでしょうか、が少々弱いらしく、手動でくるっと回転させてやると回り始めました。

が、今度は回転しすぎて土台が揺れる揺れる。そしてモーターの固定もキツくないせいで、徐々にずれる。何とかモーターを手で抑えて続行します。手で抑えないと行けない時点でもうダメな感じがしますが、とりあえず回転が安定してきたので、コンロに火をつけます。

ここで気づいたのが、回転が早すぎてコーヒー豆が全然中で混ざっていないこと。遠心力に身を任せて、外側のコーヒー豆だけずっとそのまま数分間ガスコンロの火にあぶられ続けた結果・・・。

コーヒー豆焙煎機で焙煎したコーヒー豆

こんな感じになりました。とてもじゃありませんが、成功とは言えません。

今後の課題

色々ツッコミどころがありますが、とりあえず行ってみることでモーター、土台はちゃんと固定するということ、モーターは低回転でかつパワーのある物を使用するということは大切だと分かりました。特に、モーターはコーヒー豆の入ったバスケットが回転する力があればなんでも良いと思っていたので、回転数が多すぎて中身が混ざらないのは予想外でした。モーターについては、少々お勉強が必要かもしれません。

今回は動けば良いレベルであれば良いと思ったので土台を適当にしてしまいましたが、適当すぎてガタガタしていたので、動力部分以外についてももっと意識して製作しないとダメだという事も分かりました。総じて言うなれば、半端な物は半端にしか動作しない、ということが身に染みたといったところでしょうか。

また、今回使用したコーヒー豆は安物なので惜しくは無いですが、やはりもったいない気がするので、そういう意味でも次はもう少しまともに動くものを制作したいと思います。

さいごに

今回は全体的にかなり雑な感じになってしましましたが、どちらかと言うと「この方向でも攻めていく」という意思表示としての記事なので、そこそこにして終わりたいと思います。次はもっとマシな、せめてちゃんとコーヒー豆を飲めるレベルで焙煎出来るようになったものを紹介したいと思います。乞うご期待。

4 件のコメント
    • mosa
    • (2018-11-20 20:05)

    初めまして。
    素晴らしですね。ここから始めるのはコーヒー好きの基本ですよね。

    次回を楽しみにしています。
    因みに、ご存知と思いますが、低速回転モーターがヤフオクでも出ていますよね。

    • aki
    • (2019-01-24 16:17)

    とても参考になりました。
    私はきな粉用に作りたくて調べてたところこの記事を見つけて、自分でもやってみようと思いました!

    もしよろしければ1つ教えていただきたいのですが、ネジはどのサイズを使ってますか?
    付属はしてないと思うのですが、どうしたらいいかと悩んでおりまして。。。

      • にふにふ
      • から akiさんへの返信 
      • (2019-01-25 12:28)

      こんにちは!
      こんな記事でも参考になれば幸いです。

      ネジですが、この記事ではホームセンターで「M3」「M4」というサイズで販売されているものを使用していたかと思います。サイズ(太さ)の他に、長さやネジ頭の形違いたくさんありますので、一度ネジ穴の直径等確認してホームセンターに足を運ぶのが確実かと思います。

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