キャンプに行ったら、焚き火でコーヒー豆を焙煎するのも乙かもしれない

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再び、キャンプでコーヒー豆を焙煎する

前回キャンプに行ってから2ヶ月ほどの間、天気が悪かったりタイミングが悪かったりでなかなか次のキャンプに行くことができませんでしたが、やっと天気も都合もが良いタイミングができたので、ソロキャンプに行ってきました。

自分がキャンプですることは3つ。食事と、コーヒーと、焚き火です。コーヒーについては、基本的に焙煎済みの豆を持っていって挽いて飲むくらいで良いのですが、今回は焚き火でコーヒー豆の焙煎をしてみたかったので、生豆と手網を持っていきました。前回キャンプに行ったときは炭火で焙煎したので、焚き火での焙煎は今回初めてです。

炭火での焙煎は結構苦労したというか、思ったとおりに行きませんでしたが、焚き火を使用した焙煎だとどうでしょうか。どう考えても炭火より難易度上がってる感じがしますが、やってみないと分かりません。

焚き火でコーヒー豆を焙煎する

焚き火をします。焚き火をしないキャンプなんてする価値が無いと思っているくらいには焚き火が好きですが、かといってそれほどこだわりがあるという事もなく、現地で買った薪を適当に斧で割って、着火剤を使用して火を起こします。

焚き火

火のゆらめく動きって幻想的で落ち着きます。見ての通り、焚き火台は今回がキャンプデビュー。

火の準備ができたら、手網にコーヒー生豆を入れます。

手網に入ったコーヒー

いつも利用している手網。ソロキャンプに持っていくにはちょっと大きいので、もう少し小さいのが欲しいかも。

あとは、手網を焚き火の上に掲げて、コンロで焙煎するときと同じようにシャカシャカと振り回します。ただ、単純に熱源がコンロから焚き火に変わっただけのように見えて結構勝手が違うことを早々に思い知らされました。まず、火が風向きによって動き回ること。そんなに風が強くはありませんでしたが、右に左に、火が揺れ動くので、安易に手網を近づけることができません。

次に、焚き火の熱がかなり熱いこと。焙煎機の柄が短いとその分焚き火に手を近づけなければなりませんが、コンロの感覚でいると余裕でヤケドをします。まあ、これは初めてキャンプをする訳でもなく分かっていたので、手袋をつけて対処しました。ただ、素手でやるのは手の皮がよっぽど厚くない限りはおすすめできません。

そして何より、焙煎に結構時間がかかること。焚き火の熱を感じていると、すごく熱くてすぐに焙煎できてしまいそうな錯覚に陥りますが、実は全然で、ガスコンロに比べて遥かに時間が掛かります。慣れの問題もあるとは思いますが、やはり自然の火は温度が安定しないからでしょうか。

焚き火で15分焙煎したコーヒー

焚き火の熱を感じながら、イスに座りながら、ときに中腰でシャカシャカと手網を振り続けます。

焚き火で30分焙煎したコーヒー

何度か薪を焚べ直しながら、ひたすらコーヒー豆を焙煎し続けます。

また、写真を見て分かる通り、煤で手網が真っ黒になるので、その点も注意が必要です。

30〜40分くらい焙煎を続けて、なんとか飲めそうなくらいの色がついたので、火から下ろして冷まします。冷やすようなものは持ってきていないので、自然に冷めるのを待ちます。

焚き火で焙煎したコーヒー

焚き火で焙煎したコーヒー豆。ところどころ局所的に焼けた部分がありますが、これも味ってやつでしょうか。

焚き火で焙煎したコーヒーを飲む

コーヒー豆が冷めたら、ミルで挽きます。ミルは、ハリオの電動ハンディグラインダー。適当な粒度に合わせて、ボタン一つでゴリゴリと挽きます。

細挽きにした焚き火で焙煎したコーヒー

細く挽きすぎました。というか、全然焙煎できてません。

ギリギリ飲めるところまで持っていったつもりでしたが、挽いたコーヒー粉はどう見ても”すりゴマ”です。まあ、こういった不完全さも味ってやつでしょうか(2回目)。お湯を沸かして、ペーパードリップで頂きます。

チタンマグに入ったコーヒー

マグカップの底までよく見える、透き通ったコーヒーがドリップできました。

すりゴマのようなコーヒー粉からドリップされたコーヒーを啜ると、やっぱり薄い。でもちゃんとコーヒーの味がしました。浅煎りほどカフェインが多いって言いますから、カフェイン摂取のためと思えば、まあ良いでしょうか・・・。いや、正直なところキャンプで飲むコーヒーに完璧な味は求めていないので、これはこれで正解なんだと思います。

考察・感想

すりゴマができたことはともかくとして、焚き火での焙煎はなかなかに難易度が高いことが分かりました。まず、今回は焚き火台を使用しましたが、火が自由すぎて焙煎しづらいので、ロケットストーブのような筒状のものを利用するのが良いと思いました。ロケットストーブなら火の出口が決まっているので、安定した火力で焙煎できるでしょうし、熱さもきにならないと思います。

あとは、煤がつくので汚れても良い焙煎機を使いましょう。家でも外でもコーヒー豆を焙煎したいなら、家用と外用で焙煎機を使い分けても良いかもしれません。外では1〜2杯分の少量のコーヒー豆を焙煎できれば良いのなら、小型の持ち運びやすいものが良いと思います。

焙煎に時間がかかるのは、前述の通りロケットストーブを使えば多少短縮できそうですが、焚き火の温度と家庭用ガスコンロの温度ではガスコンロのほうが温度が高いと聞きますし、基本的に家でやるよりも時間がかかると考えていたほうが良いでしょう。コーヒー豆の焙煎は少し目を離すとこんがり焼けてしまうので、長時間の焙煎となると結構大変です。完璧を求めなければ、時間がかかるだけでそれほど苦ではないかもしれませんが・・・。

今回試した限りでは、正直、焚き火でコーヒー豆を焙煎するメリットは見つけられませんでしたが、少しは発見もあったので無駄にはなりませんでした。ただ、以前炭火で焙煎したときも、炭火焙煎のメリットは感じなかったので、キャンプでコーヒー豆を焙煎するメリットというものは基本的に無いのかなあと感じました。まあ、キャンプに合理性とかメリットを求めるのは無意味だと思うので、これはこれで良いのかもしれません。

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