カリタのドリッパーにセットするだけで使える、台形ネルフィルターを試す

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買ったきりにしていたネルフィルターが見つかる

我が家ではコーヒー用具がそこそこ幅を利かせているので、キッチンにコーヒー用具の専用スペースがあります。といっても乱雑に物が押し込められているだけで秩序がないので、たまには整理しようと思ってコーヒー用具入れをゴソゴソとしていたら、未開封の台形のネルフィルターが出てきました。

いつ買ったかなーと思って色々見ていたら、購入したと思わしきは2年以上前。基本的に通販で買ったものはすぐにレビューするので、多分このネルフィルターはホームセンターとかでたまたま見つけて購入したものでしょう。最近はハリオのV60かコレスのゴールドドリッパー、エアロプレスかフレンチプレスでのコーヒー抽出がメインだったので、せっかく見つけたし、レビューを兼ねて、久しぶりにカリタのドリッパーでコーヒーをドリップしてみようかと思います。

台形のネルフィルターをチェック

今回掘り起こしたのは、丸太衣料という会社のネルドリップフィルター。サイズはカリタでいうと102、メリタでいうと1✕2。2〜4人用です。

ネルドリップ コーヒーフィルター 2枚入 102 2から4人用

丸太衣料 ネルフィルター 102

パッケージ。眠らせていた間に、実用新案は通ったのでしょうか。隣のドリッパーはカリタの102ドリッパー。

ペーパーフィルターとの飲み比べをするので、ペーパーフィルターも引っ張り出してきます。ただでさえカリタのドリッパーを使わないですし、仮に使ってもサイズは101が基本です。滅多に使わない102のサイズで、唯一あったフィルターは”珈琲屋さんのコーヒーフィルター”でした。

珈琲屋さんのコーヒーフィルター 102

1箱40枚入りですが、今のペースだと果たして何年後に使い終わるでしょうか・・・。

両方のフィルターをパッケージから出して見比べてみます。重ねてみると、サイズ感はほぼ一緒(当たり前か)。ネルフィルターの方は、縫い目もペーパーフィルターの綴じ代と同じ様になっています。

ネルフィルターとペーパーフィルター

フィルターを並べたところ。ネルフィルターは生地が厚く、作りはしっかりとしています。白飛びして分かりにくいですが・・・。

ネルフィルターでコーヒーをドリップする

ネルフィルターでコーヒーをドリップします。ネルフィルターを使うときのお決まりですが、初めて使用するときは沸騰したお湯で数分ほど煮沸してから利用します。

十分に煮沸したら冷水で冷やして、水気を絞ってフィルターにセットします。

ネルフィルターをセットした102ドリッパーに

ドリッパーにセットしたところ。サイズ感はカリタの102ドリッパーにピッタリですが、ペーパーフィルターのように内面に張り付く感じはありません。

コーヒー豆は、グアテマラのコーヒー豆を使用します。コーヒー豆を15g中挽きにして、コーヒー粉をネルフィルターにセットします。あとは88℃前後のお湯で120mlのコーヒーを抽出します。ペーパーフィルターに比べてネルフィルターは肉厚ですが、特にお湯の抜けの悪さは感じません。ドリップが済んだら、ペーパーフィルターでも同量のコーヒーをドリップ、2杯揃ったら飲み比べをします。

ペーパーフィルターでドリップしたコーヒーは、クリアで、かつしっかりとした苦味で甘め。一方、ネルフィルターでドリップしたコーヒーは、ペーパーと比較して口当たりがまったりとしていて、苦味が少しだけマイルドに感じられます。多少は温度差の影響がある部分もあると思いますが、ペーパーフィルターでドリップしたコーヒーのほうが輪郭がハッキリした味わいだと感じました。

使用後の丸太衣料ネルフィルター

ドリップ後、後始末をしたネルフィルター。色移りは少ない気がします。いや、これからでしょうか。

考察・感想

カリタの102ドリッパーを用いた、ネルフィルターとペーパーフィルターの飲み比べでした。コレに限った話ではないですが、ネルとペーパーのどちらが良い、ということはなく、好みや気分によって評価が分かれるかなと思います。いずれにせよ、カリタやメリタのドリッパーを使って、ペーパーフィルター以外でコーヒーをドリップしてみたい!という場合には、台形のネルフィルターはあると便利な製品でしょう。

ただ、ドリッパーにネルフィルターをセットした写真を見てもらうとわかるのですが、濡れたネルフィルターをセットしても、ペーパーフィルターをドリッパーにセットして濡らしたときの、ドリッパーの内側に張り付く感じがありません。ドリッパーの内側に掘られている溝は、お湯を注いだ際のガスの抜け道になる等言われていますが、ネルフィルターを使用する場合には、この溝の恩恵は受けられていないように感じます。

言ってしまうと、わざわざカリタのドリッパーを使ってネルドリップする必要性はないのではないか、と感じました。普通にハンドル付きのネルフィルターでドリップするのと何が違うのか。カリタのドリッパーを利用するので、穴の大きさによって抽出速度が一定量に調整されるという点では差別化されると思いますが、それくらいでしょうか。あと、ドリッパーを使用するので、ハンドル付きのものと違って抽出中はコーヒーポットを持っていない方の手が空くのはメリットと言えるかもしれません。でも、ドリッパーひとつ分、洗い物が増えるのはデメリットでしょうか。

あと、今回使用したネルフィルターは、少しネルの生地が気持ち程度ですが、厚いように感じました。といっても、何度か使った後の、ハリオのネルフィルターとの比較なので曖昧ですが・・・。もう少し生地が薄いと、溝の恩恵もあるのかもしれません。

最終的に色々と疑念が残りましたが、製品自体はとても安価ですし、一つ持っておいて損はないと思います。おそらくホームセンターなどでも売っているので、見かけた人は是非試してみてください。ちなみに、今回使用した102のサイズより小さい101サイズのものもあります。

ネルドリップ コーヒーフィルター 2枚入 101 1から2人用

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