バーナーで炙ってコーヒー豆を焙煎してみる

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バーナーでコーヒー豆を炙ってみる

ここ最近のコーヒー豆の焙煎検証では、直火での焙煎ではなく、スキレットや中華鍋を使ってコーヒー生豆を焙煎していました。なので、たまには直火に回帰しようかと思います。ただ、普通にコンロの直火にしてしまうと、普通に手網を使用して焙煎するのと何ら変わりない気がしたので、ちょっと趣向を変えてみます。

今回は、直火は直火ですが、コンロではなくバーナーを使ってコーヒー生豆を焼いてやろうかと思います。コンロのように下からではなく、上から火で炙ってみて、どんな具合にコーヒー生豆が焙煎されるのか、見てみたいと思います。

バーナーの準備

まずは今回の主役のバーナー。よくある、カセットボンベの頭に取り付けて使うタイプのバーナーを使用します。トーチバーナーってやつですね。新富士バーナーのRZ-730というものを使用します。ガスボンベはおなじみのイワタニ製のものを。

イワタニ カセットガスボンベ

イワタニのカセットガスボンベ。このオレンジ色の安心感。

新富士バーナー RZ-730

新富士バーナーのトーチバーナー”RZ-730”。家では基本的に使用しませんが、キャンプなどで活躍します。

トーチバーナー

バーナーをカセットボンベにセット。ガス調整ダイヤルでガスを出し、側面の空気窓を開けて、赤いボタンで着火して利用します。

バーナーで炙る際、コーヒー生豆は手網に入れておくことにします。

手網に入ったコーヒー生豆

コーヒー豆は80g使用します。

焙煎に入る前に、ちょっとお試しでバーナーでコーヒー生豆を炙ってみます。ガスを出して着火し、青い炎がゴーッっと音を出して出てきたら、手網のフタに乗せたコーヒー豆に近づけて・・・。

焦げたコーヒー豆

手持ちで撮ったのでボケてますが、黒焦げなのがわかると思います。ほんの一瞬でこれです。

想像以上のバーナーの威力に戦慄しましたが、ここまできたらやるっきゃありません。

バーナーでコーヒー生豆を焙煎する

まず、コーヒー生豆が入った手網をコンロに乗せます。コンロ自体は使用しませんが、家の中にある高耐熱のところなんてコンロの上くらいしかないですからね。

コンロ上の手網にのったコーヒー豆

手網はあくまで受け皿の役割なので、フタは開けたままにします。

あとはバーナーの火を付けて炙っていきます。気を抜くと一瞬で焦げてくるので、バーナーを持つ手を動かしつつ、コーヒー生豆の表面を撫でていきます。

バーナーで炙られているコーヒー豆

バーナーで炙るのはかなり難しい。集中していても、ほんの一瞬で表面が黒くなってしまいます。

バーナーで焙煎してから5分経過したコーヒー豆

バーナーで炙り始めて5分経過。焦げ具合が焙煎というより、まさに”焼いている”風です。

もうこの時点でキレイに焙煎するのは無理だな・・・、という気持ちになっていましたが、焼かれたコーヒー豆の犠牲を無駄にしないためにも気を取り直して炙り続けます。

バーナーで焙煎してから10分経過したコーヒー豆

10分経過。焦げ焦げのところと、まだ緑色のところと。緑色のところを狙って火をぶつけます

萌えているコーヒー豆

コーヒー豆って燃えるんだって初めて知りました。良い経験になりました。

ここまで来ると、もうなんだか一周回って楽しくなってきました。ただ、楽しい時間も長くは続きません。15分経過したくらいで黒々としてきたので焙煎終了です。

バーナーで焙煎し終えたコーヒー豆

15分間焼かれ続けたコーヒー豆たち。

パッと見て、すごく深煎りにされたコーヒー豆のように見えますが、バーナーで炙る場合、一瞬で表面を黒焦げにするのは容易です。つまり、見た目は黒いですが、中身まで火は通っていない可能性が高そうなので、ちょっといくつか割って火の通り具合を確認してみます。

粉砕されたコーヒー豆

2、3粒取り上げて手で割ったところ。焼けているのは、やはり表面だけに見えます。

それと、せっかく手網を取り出したので、ついでにコンロの直火で焙煎してみました。

手網で焙煎したコーヒー豆

ちょっと久しぶりでしたが、結構キレイに焙煎できたんじゃないでしょうか。筋トレして腕を鍛えたおかげで、安定して振り回し続けられたからですきっと。

というか、これだけ焙煎できるので、もう手網で焙煎でいいような気がしてきました・・・。

考察・感想

ここ最近では一番散々な結果でしたが、分かったこともあります。まず、熱が高温すぎると表面だけ焦げて、中身に火が通らないということです。まあ、これは料理で肉なんか焼くときもそうなので当たり前のことなのですが。また、コーヒー豆の焙煎では、水分を抜くことが大事だと聞いたことがあります。コーヒー豆が含む水分を抜くためには、表面に強い熱を短時間当てるよりも、ある程度の時間、表面が焼けないくらいの高温状態においておく必要があると思います。そういった点加味しても、高温で一気に焼く意味はなさそうです。コーヒー豆を粉砕して焙煎する検証で、弱火でじっくり焙煎したほうが良いのではないか、ということを書きましたが、今回の検証とあわせて、コーヒーの焙煎において基本強火はNGというところに落ち着きそうです。

また、これも以前にどこかの考察で書いたことかと思うのですが、熱はなるべく全体に均等に加わるようにするべきだと改めて思いました。バーナーの熱は狭い範囲しか熱せないので、ムラなくっていうのはやっぱり難しいですね。ただ、バーナーはコンロと違って柔軟に動かす事ができるので、それでカバーできるかと思ったのですが、全然そんなことありませんでした。むしろ、全体を均一にということであれば、熱源は固定されていたほうが良いでしょう。

遠火の強火、という言葉があると思いますが、たぶんコーヒーの焙煎においてもこれが正解のような気がします。炭火とかがこれに当たると思うのですが、コーヒーでも炭火焙煎という売り文句があることを考慮すると、概ねあっているのではないかと。あくまで想像で本当に意味があってるかどうか分かりませんが・・・。というか最近は炭火焙煎珈琲という文字を見かけなくなった気がします。もう流行ってないんですかね?

本筋とは外れたところですが、コーヒー豆が燃えるのが分かったり、手網焙煎してみたら結構キレイに焙煎できたり、発見があったので良かったです。そしてまだ焙煎方法の案が残っているので、どんどんやることがしょーもなくなっていっている気がしますが、引き続きご期待ください

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