静電気対策用手袋でコーヒーミル”みるっこ”の激しい静電気に挑む。
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静電気に負けたくないという意思
少し前に静電気の影響を受けにくい受け皿の材質について色々試して、コーヒー豆を挽くときに発生する静電気については仕方なしと一旦諦めがつきかけたのですが、少し時間が経って、別のアプローチを試したくなりました。
前回の検証時はコーヒー粉の受け皿に着目しましたが、今回は”受け皿を持つ手”に問題があるのではないか、というところで見ていきたいと思います。まあまず、コーヒー豆を挽くときに受け皿を手で持つか?という疑問を持つ人もいるかと思いますが、我が家で使っているコーヒーミルは”みるっこ”で、みるっこの標準の粉受けを利用せず(1杯分のコーヒー豆の量に対して粉受けが大きすぎるため)、以前使用していたナイスカットミル付属のステンレスカップを使用していて、それだと排出口まで高さがあるため手で持って排出口に近づけて利用しています。みるっこはただでさえコーヒー粉の飛散っぷりが半端ないので、そうしないとダメなんです。
そして、その手が、つまり自分自身が帯電しているからダメなんじゃないか、と考えたわけです。で、自身から発生する静電気に対処するため静電気除去グッズを探していると、ちょうどお誂え向きの”静電気対策用手袋”を見つけることが出来ました。
静電気対策用手袋を装着してコーヒー豆を挽く
今回、コーヒー豆を挽くときに発生する静電への対策として用意したのが、トラスコ中山の静電気対策用手袋です。お値段は300円くらい。
見た目は普通。ホームセンターに行けばぶら下がってそうです。
開封してみると、あれ、意外と小さい。しかし、装着してみると小さすぎるということはありませんでした。
検証はシンプルに、この手袋を装着したときとしないとき、それぞれのパターンでステンレスの受け皿を手で持ってコーヒー豆を挽いてみて、ステンレスカップの側面へのコーヒー粉の付着具合を比較してみます。その他の条件として、コーヒー豆は手元の生豆を中深煎り程度に焙煎したものを10gずつ使用し、毎回コーヒー豆を挽く前に必ず蛇口(金属)に触れて、静電気をできるだけ逃がすようにします。
使用するコーヒー豆。挽ければ良いので焙煎は適当に。
まず、静電気対策手袋を使用しないでコーヒー豆を挽いてみます。コーヒー豆を10g量り取り、みるっこのホッパーに投入したら、水道の蛇口を触って静電気を逃します。次にステンレスのカップを握り、みるっこの排出口付近に近づけたら、みるっこの電源を入れてコーヒー豆を挽きます。
ものの数秒で挽き終わるので、あとは電源を落としてステンレスのカップをチェックします。
手袋なしでコーヒー豆を挽いたあとのカップ。側面にコーヒー粉が張り付いているのが分かります。
チェックが済んだら、コーヒー粉をカップから取り除いてキレイにして、再度コーヒー豆を10g量り取ってみるっこに入れ、静電気を逃したら静電気対策手袋を装着します。手袋をつけた手でカップを持ち、みるっこの排出口に近づけたら、電源を入れてコーヒー豆を挽きます。挽いたあとのカップを覗くと・・・。
なんと!!!うん、変わんないですね。
感想・考察
ということで、静電気対策手袋をしてもコーヒー粉はやっぱりカップの側面に引っ付いてしますようです。ただこれについては静電気対策手袋が効果がないとかそういう話ではなく、結局、コーヒー豆を挽くときにミルとコーヒー豆の間で静電気が発生しているので、カップを持つ自分自身の静電気はコーヒー粉がカップの側面にへばりつくこととは関係がない、ということになるかと思います。
まあ、暦の上では春になって乾燥する季節も終わりになってきたせいか、今日に限っていつもよりコーヒー粉がカップの側面に付着しなかったので、どのみちしばらくは静電気のことを気にしなくても良いかもしれません。みるっこを購入してまだ数ヶ月、静電気が気になってなんだかんだありましたが、結局勝負は付かないまま、また寒い季節まで持ち越しになりそうです。残念。