ベトナムのリスコーヒーを飲む

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リスコーヒーの裏側

前回に引き続きベトナムのコーヒーを飲みます。

はじめに

前回はロブスタ種100%のコーヒーを飲んでまだ見ぬ世界を覗き込んだ気分になりました。今回はおそらくそれほどインパクトが少ないかもしれませんが、同じくベトナム土産の別の種類のコーヒーを飲んでみたいと思います。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:VietNguyenCoffee CA PHE Huong CHON Weasel
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):不明(細荒挽き)
  • ドリッパー:付属品のベトナムコーヒーフィルター(フィン)
  • フィルター:同上
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:20g
  • 水の温度:約94℃
  • 水の量:約110cc

コーヒーを入れる

リスコーヒー

まずはコーヒーの紹介。ベトナムコーヒーフィルター(フィン)がセットになっています。パッケージは・・・。左上がメーカのロゴっぽいですね。そしてブルーマウンテンの文字。その下にはベトナム語と、バックにリスの写真が。文字などを手がかりに色々探ってみると、どうやらジャコウネコとか、像とかがコーヒー豆を食べて排泄されたう○こから取ったコーヒーのリスバージョンのようです。ただし、ベトナムでは言うなれば”リスコーヒー”は確かにあるようなのですが、これが本物のリスコーヒーかはまた別の話。

ベトナムコーヒー フィン

付属のコーヒーフィン。蓋には薔薇のマーク。安っぽい作りで丁寧に加工されていないので、手を切らないように注意が必要です。

リスコーヒー 成分

パッケージ裏も見てみましょう。成分は、ちょっと読めない。google翻訳大先生に助けてもらいましょう。ここでちょっと話が逸れますが、google翻訳だとベトナム語のアルファベットの上下にくっついている濁点的なものを入力できるように補助する機能があってちょっとびっくり。で、それを頼りに成分を見てみると、

  • cả phê:コーヒー
  • rượu:アルコール
  • hương liệu tổng hợp:合成フレーバー

だそうです。謎の品種のコーヒーと、謎のアルコールと謎の合成フレーバー。これ売って大丈夫なやつでしょうか。といいつつ、日本の食品の表記も似たようなもんですよね。

そういえば、この前ベトナムコーヒーのことを調べていたときに、ベトナムではコンデンスミルクをコーヒーに入れて飲む他に、焙煎の際にフレーバーを混ぜて焙煎するようなことも見かけたので、これはきっとそのパターンのものなのでしょう。

パッケージ開けると、 すごく あまい かおり 。ミルキーな甘ったるい香りが広がってコーヒー感は薄い。

リスコーヒー 豆の粗さ

前回飲んだロブスタ種のものよりは粗挽き。

状況は大体把握できたので(適当)コーヒーを入れます。勿論付属のフィンを使用し、20gのコーヒー豆を入れて、約110ccのお湯をなみなみ注ぎ、あとは待つ。細あらびき程度ということもあって、前回22分程度かかった抽出も、今回はせいぜい5分程度で済みました。

リスコーヒー 抽出中

抽出中。

ベトナムコーヒーを飲む

抽出が終わったら、フィンを外します。相変わらず甘ったる匂いが広がっているのに躊躇しつつ飲む。で、味は甘くない。普通に苦く、香りは甘い。苦さ的にやっぱりコーヒーはロブスタ種のようです。しかし、謎のアルコールと合成フレーバーのおかげか、大分苦味は抑えられています。

ただ、ちびちび飲み進めていくうちに感じたのが、飲んだ後になんだか舌の上にのっぺりと嫌なものが張り付くような感覚があることと、後味に妙な苦さと風味を感じること。アルコールの影響かどうかは分かりませんが、そっち系の苦味と感じなくもない。

正直なところ、ロブスタ種ベースということもあってか美味しいとはいえないですね。まだストレートのロブスタのほうが余計なことを指定ない分改善の余地がある、といったように感じます。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • リスに注意

考察・感想

初見のインパクトはなかなか有りましが、まあそれだけといったように感じました。

少し前に説明したリスコーヒーですが、ジャコウネコのコーヒーのようにリスが美味しいコーヒー豆のみ食べてくれるから美味しくなるらしいのですが、今回飲んだものは美味しいとは思わなかったので、やっぱりリスの写真と文言がリスコーヒー感を醸し出していただけで、実際には適当なコーヒーなのかなあと思います。BLUE MOUNTAINの文字も胡散臭さを感じさせましたし。ロブスタ種的には美味しい部類という可能性も無くはありませんが・・・・。

もしくは相性の問題もあるのかもしれません。何というか素のコーヒーを飲み続けている人間にとって、取ってつけたフレーバーが単純に受け入れがたいのかもしれません。なんというか発見がないというか、「あ、そんな感じにしたんだー」って。

まあ、こうなっているのも元を辿れば苦すぎるロブスタ種の苦味を克服しようとした結果だと思うので、その観点でいくと大方成功しているとは言えると思います。ロブスタ種100%をそのまま飲むことに比べたら、苦味はそれほど感じませんし。ただ、苦味は感じなくなりましたがその分余計な不味いものが増えたんですけどね。なんというか、苦味には打ち勝ったけど、その分別方向に不味くしてたら意味ないよねって思います。

ベトナムコーヒーを2杯程度飲んだ程度ですが、やっぱりロブスタ種のコーヒーは単純に甘くして飲むか、他のアラビカ種のコーヒー豆と組み合わせるのがベストなように思います。ただ、文化としては否定はしません。

さいごに

実はもう一種類、ベトナムのコーヒーがあるのですが・・・。こちらはまあ適当に飲んでおきます。なんだか妙なところで日本で売られているコーヒーは高品質で美味しいんだなあということを実感させられました。コーヒー生産国ではありませんが。美味しいコーヒー豆は美味しくて当たり前じゃなくて、作っている人の努力の上にあるんだと思うと、作っているコーヒー農家の方々に感謝ですね。

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