持ち運べる電動ミル、スマートG電動ハンディーコーヒーグラインダーレビュー
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ハリオの電動ハンディグラインダーが届きました
少し前にネットを徘徊していたとき、ハリオがクラウドファウンディングで電動ハンディコーヒーグラインダーの出資を募っているのを見かけました。面白そうだったので、いくつかあるプロジェクトのうち値段が一番安い10800円の電動グラインダーとスペシャルティコーヒー豆200gのセットに迷わず出資。10月の出荷予定だとされていましたが、昨日自宅に届きました。事前連絡なく、急に佐川から荷物が届いたので少しびっくりしましたが。
一般販売はまだされていない(はず)ハリオの”スマートG電動ハンディーコーヒーグラインダー”、開封からコーヒー豆を挽くところまで、写真多めのレビューをお届けします。
スマートGのセット内容
まずは開封の儀。届いたダンボールの中身の確認をしていきましょう。
こちらが届いた荷物。ハリオのロゴが入ったダンボールで届きました。
箱を開けると、緩衝材とコーヒー豆、スマートGのパッケージがお目見え。箱が結構な黒さです。
同梱のスペシャルティコーヒー豆はコロンビアのもの。裏に焙煎日が記載されていたのですが、1ヶ月前というのがちょっと残念でした。
スマートGの箱の左下のBは、ブラックのBでしょうか。その他のカラーバリエーションも今後出るかもしれませんね。
裏には日本語と英語で簡単な使い方が載っています。
外箱をグルッと見たら、次はいよいよ中身を見ていきましょう。
箱の中身は、2つの説明書と電動グラインダー、ハンディミルとアタッチメント各種。
最初なんで説明書が2つあるのかなーと思ったのですが、どうやらハンディミル自体は既製品のようです。なので、ハンディミルの取扱説明書と電動グラインダー(写真の黒い棒です)の説明書が分かれているみたいです。ハンディミルがスマートG、黒い棒がスマートG電動ハンディーコーヒーグラインダー、という名前のようです。
電動グラインダーはちょっと重量感があります。ボタンはONスイッチのみで、USB充電式です。スイッチの上には充電残量のインジケーターがついていて、充電時とスイッチオンのときに光ります。
コーヒーミルとの接続部。なるほど、ここを回転させてミルを回すわけですね。意外とシンプルな仕組みです。
電動グラインダーの重量は305g。手に持つと意外とずっしりと感じます。
次はハンディミルを見てみましょう。
ハンディミルは取っ手が取り外しできるスタンダードなタイプです。
せっかくなので、ハンディミルをちょっと分解してみます。
ホッパー、受け皿、刃、フタ、ハンドル、シリコンバンドに分解できます。刃はセラミック臼刃で、刃の部分の隙間を調整して粒度を変えるスタンダードなタイプです。
ハンディミル本体の重さは185g。電動グラインダーと合わせると500mlペットと同じくらいの重さです。他の手回しのハンディミルと比較すると重いような気がします。
個人的に良いと思ったのが、ミルの上下の接続と解除が半ひねりでできるのと、シリコンバンドがミル上下の接合部の溝にはめられているため取り外しやすいところ。特にシリコンバンドは製品によっては取り外しにくかったりするので、この構造はストレスフリーで嬉しいですね。
ワンタッチで上下の着脱が可能です。そしてシリコンバンドがホコリまみれになるのは宿命です。
最後にスペックをまとめおきます。
- 電動グラインダー重量:約305g
- フル充電時稼働時間:20g /約60秒サイクルで約25回
- 連続使用時間:約2分
- フル充電までの時間:約3時間
- ハンディミル重量(ハンドル除く):約185g
- 一回に挽けるコーヒー豆の量:24g
電動グラインダーの充電容量は十分余裕のあるものになっているので、外に持ち出しても安心して使えそうです。
電動グラインダーでコーヒー豆を挽く
使い方や仕組みについて一通り確認できたところで、次はコーヒー豆を挽いてみます。せっかくコーヒー豆がついてきたので、こちらを試しに挽いてみましょう。
コロンビアのコーヒー豆はシティローストくらい。香ばしい。
説明書を読むと、コーヒー120mlに対してコーヒー豆が10〜12gとして2杯分まで同時に挽けるとのこと。つまり一度に挽ける量は20g〜24gですね。まず試しに1杯分、12gのコーヒー豆を中挽きくらいを目標に挽いてみます。
12gのコーヒー豆を入れたところ。写真のようにハンドルをつければ手回しで挽くことも勿論できます。
今回は電動グラインダーの使い心地を知りたいので、ハンドルと蓋を外し、専用のアタッチメントと電動グラインダーにセットし直してスイッチON!すると、電動ドライバーのような音を立ててグラインダーが動き始め、コーヒー豆がガリガリと挽かれ始めました。
ちょっと挽いて止めたところ。ボタンを押している最中のみ動作するようになっているので、写真を撮りながら操作はできません。
たった20秒ほどで、12gのコーヒー豆を全て挽き終えました。手動と比べると圧倒的なスピードじゃないでしょうか。キャンプでコーヒー豆を手回しのミルで挽くことがありますが、普通に数分かかることを考えるとすごい効率です。
で、挽いたコーヒー豆がこちら。
中挽き程度を目指して調整しましたが、ちょっと荒いか。また、大きさもバラバラです。
まあ、機構は電動ですがミル自体は既存のハンディミルそのままなので、こんなもんでしょうか。据え置きの電動ミルのような粒度の均一性は期待していなかったので、特に気にはなりません。せっかくなので、細挽きにするとどうなるかもためしてみます。
刃の部分を細挽きになるよう隙間なく調整して、12gのコーヒー豆を再度投入し、電動グラインダーを差し込んでスイッチオン。
細挽きにしたコーヒー豆。やはり荒く挽くよりも細く挽くほうが粒度が整いやすいですね。
細挽きなら結構いい感じに使えそうです。ちなみに細挽きだと12g挽き終えるのに50秒ほどかかりました。据え置きの電動ミルに比べたら遅いですが、手動で挽くよりも断然早いです。挽いたコーヒー豆はそのままドリップして頂きます。
焙煎日から時間が立っているので心配でしたが、酸味が特徴的なコーヒー美味しいコーヒーでした。
総評
スマートG電動ハンディーコーヒーグラインダーを一通り使用してみて、良いと思ったところとイマイチだと感じたところについて挙げてみます。まず、良い点ですが、
- 手動のミルより圧倒的に早く挽くことができる
- 機構がシンプル
というところです。やはりいちばん重要なのはどれだけ手軽に挽くことができるか、ということですが、その点においては十分な能力があると思います。ボタンもONスイッチのみで分かりやすく、3段階で表示される充電のインジケーターもシンプルです。長方形のため収納しやすく、取り回しにおいて非常に優秀だと思います。ただ、動作させるにはボタンを押し続けなければいけないというのは、人によっては使いにくいと思うかもしれません。
イマイチだと思ったところは、
- 持ち運び用のケースが欲しい
- USBのフタが取り外しにくい
というところです。この手のハンディミルを利用するシーンは、アウトドアが多いと思います。つまり野外に持ち運んでの利用となるわけですが、ミルはともかく、電動グラインダーはスイッチむき出しなので、ぎゅうぎゅう詰めのかばんに詰め込んだら荷物でスイッチが押されてしまうかもしれません。そういった可能性を考慮した専用ケースなどがあればよかったなと思います。もしくは主電源のオンオフボタンとか、バッテリーを着脱式にするとか。
また、グラインダーの充電用のUSB差込口のシリコンカバーが外しにくいと感じました。ツマミくらいはあっても良かったかなと思います。ツマミをつけるとちょっと野暮ったくなってしまうという点もありますけどね。
これでどこでも挽きたてコーヒーが飲める!
電動のハンディミルということで飛びつく形でこの”スマートG電動ハンディーコーヒーグラインダー”に出資しましたが、なんやかんや有効に使えそうです。アウトドアに持っていくのはもちろん、普段自宅でコーヒー豆を挽いてから職場に持っていって昼にフレンチプレスで抽出して飲んでいるのですが、これがあれば職場でコーヒー豆を挽いて、挽きたてのコーヒー粉でコーヒーを淹れて飲むことができそうです。
なんやかんや、働いていると自宅でゆっくり挽きたてのコーヒーを飲めるのなんて休日くらいですが、これがあれば職場でも挽きたてのコーヒーが楽しめると思うと、非常に良い買い物をしたと思います。ただ音が出るので周りの人に迷惑がかからないようにしなければいけませんけどね。
しばらくこれで遊んでみたいと思います。クラウドファウンディングのリターンなので今すぐ手に入れる方法はありませんが、興味がある人は、発売を待ってぜひ購入してみてください。