コーヒーカスの掃除が楽。フレンチプレス「RitePress」レビュー

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クラウドファウンディングで購入したちょっと変わったフレンチプレス「RitePress」が届いたので、製品のチェックと使用感のレビューをしてみたいと思います。

はじめに

今年の3月頃にたまたまクラウドファウンディングの大手サイトであるKickstarter(キックスターター)を覗いていたら、ちょっと気になる商品を見つけました。それが今回レビューするフレンチプレスのRitePressです。

紹介を見てみると、どうやらRitePressはステンレス製のフレンチプレスのようですが、一般的なフレンチプレスの製品とは違い、コーヒーの淹れ始めから後片付けまでスムーズに行える工夫が凝らされているようでした。価格も送料含めず30ドルからと手が届くものだったので、衝動的にポチリ。それから4ヶ月ほどで手元に届きました。

普通のフレンチプレスと何が違うのか気になるかと思いますが、どんなものかはこれから少しずつご紹介していきます。それでは早速、開封から。

RitePressを開封して中身をチェックしてみる

RitePressの荷姿

まずは荷姿。この状態にビニールで覆われた伝票が貼り付けられ、国際便で送られてきました。

RitePressの外箱

ダンボールから取り出すと、ぴったりサイズの黒い箱が出てきました。カラーはシルバーとブラックの2種類から選べたため、ブラックをチョイスしてみました。

RitePress本体と付属カード

更に箱を開けると、本体と1枚のカード。カードには英語で美味しいフレンチプレスの淹れ方と手入れの方法、開発者からのメッセージが記載してありました。本体は取っ手がありませんが、ブラックのラバー素材のカバーがかけられていて、手に持っても熱くないように考慮されています。

RitePressとフレンチプレスのサイズ比較

サイズ感が分かりづらいと思うので、ここで300ml程度のフレンチプレスに出てきて貰ってサイズ比較です。RitePressは1/2リッター、つまり500mlのサイズと1リットルしかないため、少々大きいのがネックです。

RitePressのセット内容

フタを開けると、中からシリコンのパッキンと砂時計が出てきました。また、プランジャーの内部が空洞になっていて、そこには温度計が差し込まれていました。左からフタ、温度計、砂時計、本体。

RitePressパーツ分解

プランジャーとフタはとても細かく分解できるようになっていて、隅々まで洗えます。写真ではプランジャーの上の黒い部分がくっついたままですが、ここもネジ式になっていて取り外すことができました。各パーツも非常に丈夫な作りになっていて、信頼性は抜群に見えます。

RitePress底部分解

そしてRitePressの最大の特徴がこれ。本体の底の部分が外れるようになっている点です。これによって、フレンチプレスの最大の敵であると言っても過言ではない、飲み終わった後のコーヒーカスの片付けがググっと楽になるのです。試せるのは飲み終わった後ですが、今から楽しみです。

RitePress 本体と保護カバー

ただここで、早速微妙な点も見受けられました。というのは、本体を覆うラバー素材が取り外しにくこと。洗い物をする度に取り外すのは少々面倒ですし、外すのが面倒なら装着も面倒ということなので、これは取り外して使うことになりそうです。

一通り眺めたら、早速洗ってフレンチプレスでコーヒーを淹れてみたいと思います。

RitePressでコーヒーを淹れてみる

フレンチプレスを淹れる手順はいつもの通りに。ちょっと容量が多いので、多めにコーヒー豆を30gと少しくらい挽いて、500mlのコーヒーを淹れます。

RitePressに装着した温度計

さらっと流していましたが、ここで温度計の出番です。温度計には数字がありませんが、色でゾーン分けされていて、開発者曰くお湯の温度が緑色の範囲のときに注ぐのがベストだそう。写真では本体に刺さっていますが、お湯の温度を測るときはやかんなどに突っ込んで使います。

また、ここで気づいたのですが、本体の内側の部分にお湯を注ぐ目安線が引かれているため、迷うこと無く非常にスムーズにお湯を注ぐことができました。

砂時計をつけたRitePress

挽いたコーヒー豆に適温のお湯を注いだら、お次は砂時計の出番です。本体の丸い出っ張りが磁石になっていて、ここに砂時計をくっつけて使用します。くるっとひっくり返したら、砂時計が落ちるまで待ちます。ちなみに、砂は3分30秒で落ち切るようになっているようです。

時間が経ったらプランジャーを押し下げます。押し下げきったらカップに注いでコーヒーの抽出は完了です。コーヒーを注ぐとき、RitePress本体を覆うためのラバー素材のアレをつけていませんでしたが、持てないほど熱くはなかったので、無くても大丈夫なようです。さようなら、ラバー素材・・・。

淹れたコーヒーを飲む

カップに注がれたコーヒーは、うん、ちゃんと美味しいコーヒーです。いつもはすべてカップに注ぎきれる量のため、フレンチプレスはキッチンに置いてくるのですが、今回は500mlも淹れたため、カップの傍らにRitePressを置いて、飲んでは注いで飲んでは注いで・・・。なんとか飲み終えました。

そしていよいよお待ちかね、後片付けの時間です。

RitePressの掃除のしやすさをチェックする

飲み終えたら、キッチンに運んで本体下部をひねって取り外してみます。すると・・・。

底部パーツを外したRitePress

コレです。底に溜まったコーヒーカスがお目見え。コンニチワー。あとはコレをゴミ箱に持っていって、ちょっと揺すって落とすだけ。これまでフレンチプレスでコーヒーを淹れるたびに、何度も何度もゴミ箱の上でフレンチプレスを振りまくっていましたが、これは本当にストレスフリー。革命的です。

そして、底が取れるので洗い物もしやすい。フレンチプレスは底まで手が届かないので、ボトルを洗うための柄のついたスポンジなどを使用する必要がありましたが、それも必要ありません。使い終わった後の掃除のしやすさについては言うことなし、です。

一通り使用して、RitePressの良い点とイマイチな点についてのまとめと総評

手元に届いて開封から洗い物まで、一通りRitePressを使用してみました。ここまでで良いと思ったところとイマイチだなと感じた点について、箇条書きでまとめてみます。

良いと思ったところ

  • パーツの素材が肉厚で、全体的な作りが堅牢
  • 細かく分解できて手入がしやすい
  • 数字を使わないアナログな温度計や砂時計を使うことで、直感的に扱いやすい

イマイチだと思ったところ

  • サイズの選択肢が少ない
  • 本体保護のラバー素材が扱いにくい
  • 取り外せる底部にシリコンパッキンが無ければなお良かった

良いところとしては、まず、各部品一つ一つが丈夫に作られているため、長く使っていけるという安心感があります。部品が細かく分解できることで手入がしやすいという点も、長く愛用していけるポイントでしょう。そして一番驚かされたというか、気付かされたのが、砂時計や温度計のデザインです。最初はこのご時世になんで砂時計とアナログの温度計なんだ?と思いましたが、使ってみるとどちらも一目見ただけでポイントを抑えることが可能で、非常にシンプルでわかりやすく美味しいコーヒーを淹れることができました。

数字で見ることができないため、自分好みに調整できないという点では融通がきかない用に思えますが、その場合は他のツールを使用すれば良いだけですし、理に適ったデザインだと思います。

イマイチだと思った点については、まずサイズが少々大きすぎることです。最小が500mlの製品なので、一人で飲むには量の調整が必要です。500mlの目安線は引いてありますが、その半分なんてのはありませんので、一人分のちょうどよい分量を淹れられるようになるまでちょっと時間がかかりそうです。また、少し前にも書きましたが、本体保護用のカバーが扱いにくいこと。ピッタリくっついて、かつそれなりに大きいため、取り外すのも取り付けるのも面倒です。ただ、これについては使用しなくても問題なく扱えるのはわかったので、あまり気にしないことにします。

そしてほんのちょっと気になるのが、本体の取り外せる底部パーツと本体の間にセットするシリコンのパッキンです。これは漏れ防止のための部品ですが、単純に洗わなければならない部品の数が多くなるので、あまり喜ばしくはないですね。予備の部品は付いていましたが、万が一2つとも駄目になった場合は代替品を用意する必要もありますし、若干モヤモヤするポイントです。ただ、底部を取り外せることのメリットはそれを大きく上回るため、取り立てて気にはなりません。

まとめると、RitePress総じて使い手のことを考えられて作られている、ユーザビリティの非常に高い製品と言えます。扱いやすく、手入れしやすい。また、私の購入した500mlサイズのものは持ち手が着いていませんが、逆にスッキリ収納できるので、収納面においても優秀です。

このような製品は、大手メーカーではない、クラウドファウンディングだからこそ作れるものかと思います。今後もこういったよりユーザビリティの高いコーヒー機器が出てくると良いですね。

さいごに

半ば衝動買いでの購入でしたが、結果的に当たりだったと思います。最近、朝のコーヒーはフレンチプレスで淹れていたため、今後はRitePressを使用して毎朝のコーヒーを楽しみたいと思います。

最後になりますが、今回紹介したKicksterterのRitePressのページはこちらです。すでに出資期間は過ぎているためこちらからは購入できませんが、後々製品として販売されるはずですので、ほしいと思った人は定期的に情報収集してみてください。

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