はじめてのミニエキスプレスで、コーヒーを淹れて飲んでみる

  •  
  •  
  •  抽出器具
  •  抽出器具・レビュー

錨

コーヒーの新しい抽出器具、「ビアレッティ ミニエキスプレス」を購入したので、レビューをしていきたいと思います。

はじめに

ビアレッティというと、モカエキスプレスの方が断然有名だと思います。モカエキスプレスは水とコーヒー粉を入れて直火にかけてコーヒーを抽出する器具ですが、小洒落た雑貨屋などにも売っているので、名前は知らなくても見たことがある人は多いハズ。そんなモカエキスプレスのちっちゃい版が今回新たに購入した「ビアレッティ ミニエキスプレス」です。最初はモカエキスプレスを買おうと思っていたのですが、色々調べていたらミニエキスプレスを見つけて、見た目がこっちの方が気に入ったのでこっちを買いました。ちなみにエキスプレスは英語でExpressと書くのですが、エクスプレスと呼ぶべきでしょうか。と疑問を投げかけて横を向いたら目に入った日本語の説明書に「エキスプレス」と書かれているので、これはエキスプレスで良いのでしょう。

早速、外観とか使い心地について書いていきたいと思います。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:コンゴ レイクキブ
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):1
  • ドリッパー:ビアレッティ ミニエキスプレス
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:10g
  • 抽出量:およそ80cc

ミニエキスプレスの外観

まず、モノを見て行きましょう。外箱はさっさと捨ててしまったので、開梱後の姿から。

ミニエキスプレス

このアングルからじゃわかりづらいですね。でも真横からの写真は撮影し損ねました。ミニエキスプレスの特徴として、抽出しきってからカップに注ぐのではなく、抽出しながらカップに注いでゆく方式となっています。そのため、蛇口のようなものがついているわけですね。

ミニエキスプレスを分解

パーツごとにバラすとこのようになっています。水のタンク、バスケット(コーヒー粉入れ)、フィルターとゴムパッキン、そして抽出口。抽出口は寝っ転がって蛇口が見えないのでわかりづらいですが、そう、目に入ったそれで合っています。たぶん。

ミニエキスプレスでコーヒーを入れる

説明書を読んで、早速コーヒーを入れる・・・、と思ったら、「最初の3回はコーヒーを抽出したら捨てて馴染ませて下さい」との説明が書かれていました。これはちょっと予想外。安いコーヒー豆を買いに走るか迷いましたが、馴染ませるなら安い豆じゃない方が良いと思ったので、渋々ながら手元のコーヒー豆を生贄に捧げることにしました。しかしここでちょっとした問題があり、豆の量の目安が「バスケットすりきり」と書いてあり、どの程度挽けば良いのかが分かりませんでした。取り合えずバスケットに豆の状態でコーヒーをすりきりで敷き詰めてみて、重さを測って13g。ナイスカットミルの一番細かいメモリで挽いてバスケットに入れる。が、割とオーバーしてしまいました。そしてバスケットが小さいので、粉が入れ辛い。粉を撒き散らしながらなんとかセットを終えて、1回目の抽出開始です。

抽出自体は火をつけて、待つだけ。説明書には4分ほどでコーヒーが出てくると書かれていますが、体感的には2分足らずでコーヒーの抽出が始まりました。

ミニエキスプレスでコーヒーを抽出開始

抽出が始まると、このように両方の蛇口からコーヒーが出てきます。なので、エスプレッソカップが2つ必要です。

ミニエキスプレスでコーヒーを抽出中盤

もう少し経つと、勢いが増してきてダラーっとでてきます。

ミニエキスプレスでコーヒーを抽出完了

抽出終わりにはブシュブシュ音を立ててコーヒーを撒き散らしながら最後の一滴まで抽出されたら完了です。で、勿体無いと思いながらも捨てるためにカップを持ち上げようとすると、かなり熱い。火が強すぎたからか、カップも熱されていました。ミニエキスプレス本体には持っても比較的熱くない部分がちゃんとあるので、こっちについては大丈夫でした。

抽出して、捨てて、洗って、セットして、抽出して。これを3回繰り返しました。ちなみに、コーヒー粉の適量は10gといったところでした。コーヒー豆の体積によって変わってくると思うので、これが正解かは分かりませんが。3回の馴染ませパートを終えて、4回目のちゃんと飲むやつを同じ手順で抽出して、とりあえず完了です。

ミニエキスプレスで抽出したコーヒー

コーヒーが飛び散った跡が凄まじさを物語っていますが、それは置いておいて、まず、白いカップの方のものを飲みます。グッと、苦い。酸味系の豆だったと思いましたがかなり濃いーく抽出されています。ちょっとドロッとした口当たりで、粉っぽさもあり、エスプレッソ用の焙煎ではなくてもこの威力。次に、ガラスのカップの方を飲みます。と、こちらは薄い。いつもハンドドリップで入れているコーヒーよりも薄いかも。抽出の様子を見ていてもそうだったのですが、やはり左右の蛇口で抽出タイミングにバラつきがあるようで、それが顕著に出ているようです。そこで、2つを組み合わせてみます。すると、まあ、濃いことには変わりありませんが、インパクトは薄くなりました。

総評

初めてミニエキスプレスを使用して、良いと思った点と悪いと思った点について、ざっと挙げてみます。

良い点

  • 少量のコーヒー豆で濃いコーヒーが飲める
  • 火を入れて待つだけで良いので手軽

悪い点

  • コーヒー粉をバスケットに入れ辛い
  • 本体が小さいため、コンロでは使えない場合がある
  • 抽出終了間際にコーヒーが飛び散る

大まかな感想としては、このタイプのコーヒーはほとんど飲んだことがないので新鮮で楽しかったです。今回のような、モカエキスプレスやミニエキスプレス、いわゆるマキネッタを使用して抽出されるコーヒーはモカコーヒーと呼ばれるようで、エスプレッソほどではありませんが、圧力によって濃く抽出されたコーヒーを味わうことができ、さらにエスプレッソへの欲求というか、探究心のようなものが刺激されました。

次に、良い点についてですが、少量のコーヒー豆でハンドドリップよりも濃いコーヒーを飲めることは、コーヒーを飲みたいけどまったり飲んでいる時間がない時などに良いと思います。朝の忙しいタイミングでもコーヒーを摂取したい人は良いでしょう。また、火を入れればあとは自動的に出てくるので、その間に洗い物を進めたり、他の事を同時進行できるのは嬉しいと思います。

悪い点については、まずバスケットに粉をこぼさず入れるのが難しいです。これは名前にあるように本体がミニサイズなので仕方がありませんが、口の尖ったものや漏斗状のものを経由しないとさっとコーヒー粉をバスケットに入れるのは難しく、溢れる前提の作業となる点に注意が必要です。次に、コンロによっては使えない可能性がある点です。これも本体が小さいゆえなのですが、通常の大きさの五徳にはおそらく乗らないので、別途小さい五徳を用意する必要があります。詳しくは書いていませんでしたが、今回は小さい五徳を使用して、それに乗せています。最後に、抽出の終わりが近くなると、コーヒーが非常に飛び散る事です。圧力によってコーヒーを抽出するので仕方ないのですが、結構広範囲にコーヒーが飛び散るので、出勤前にワイシャツでコンロの前に経つのは危険かもしれません。対策としては背の高いカップを使用する事しかありませんが、逆に低い背のものを使用すると悲惨なことになりそうです。

余談ですが、温度センサー付きのガスコンロでは使用できないと説明書に書いてあったのですが、問題なく使用できました。火力が強いほうのバーナーだったからかもしれませんが、購入を検討している方がいらっしゃったらご注意を。それと、これも説明書からなのですが、洗剤で洗うことは非推奨のようで、洗浄は水か温水で行うようにと書いてありました。以前にマキネッタについて調べている時も、イタリアでは各家庭にマキネッタがあって、使い込んでコーヒーがこびりついてそれが家庭の味?になってどうのこうのという話を見たことがあったので、コーヒーを馴染ませて自分だけの歴史を刻むというか、自分だけの味わいが生まれるというか、そういう楽しみ方もあるのでしょう。そう考えると、壊れない限りはこれから長い付き合いになりそうです。

さいごに

また新しい抽出器具が加わって、コーヒーライフが楽しくなり、検証できることも増えました。増える一方で全然消化仕切れていないのがネックですが。言ってるそばから余計なイマジネーションが働いてきてしまったので、この辺で。以上、ミニエキスプレスのレビューでした。

今回は使用したもの

エスプレッソメーカー(ミニエキスプレス) 2カップ用 直火式【BIALETTI(ビアレッティ)/MINI EXPRESS 2cup用】 1284

東彼セラミックス 小さな五徳 ガスコンロ用 TSG-100a

Pellini エスプレッソ用カップ イタリアトップブランド ペリーニ APVR-ES

キントー ダブルウォール エスプレッソカップ KRONOS 80ml 23104

コメントを残す


CAPTCHA