スタンダードなコーヒーとドライフルーツの食べ合わせを探る

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ドライフルーツとコーヒーの相性

以前フルーツグラノーラにコーヒーコーヒーをかけて食べたとき、フルーツグラノーラに含まれているドライフルーツとコーヒーの食べ合わせが、意外と合うように感じました。

ドライフルーツとコーヒーの相性についてもう少し深堀りしたくなったので、今回は、ドライフルーツ単品とコーヒーの食べ合わせについて、数種類のドライフルーツとコーヒーを食べ合わせてみて、どの系統のフルーツと相性が良いか検証してみたいと思います。

食べ合わせるドライフルーツとコーヒーについて

検証にあたってまず、ドライフルーツが何種類か必要です。ただ、ドライフルーツって結構高いんですよね。しかも、種類は欲しくても各フルーツの量自体はそれほど必要がありません。スーパーの売り場でちょっと悩みながら陳列棚を眺めていると、まさにうってつけ、ドライフルーツのミックスパックを見つけました。

ドライフルーツミックス

SEIYUで見つけたミックスドライフルーツ。細切れのドライフルーツが5種類入って400円くらいです。

ドライフルーツは皿に取り出し、パパイヤ・マンゴー・レーズン・クランベリー・パイナップルで分類しておきます。が、ここで少し難しい問題が。パパイヤとマンゴーの区別が付かない!両方オレンジっぽいので、見た目ではわかりません。微妙に、赤っぽいのとそうでないものを分けてみましたが、これはもう食べてみないと分からないでしょう。

皿に乗った5種類のドライフルーツ

分別したドライフルーツ。赤っぽいオレンジのやつだけ量が少なめな気がします。

ドライフルーツと組み合わせるコーヒー豆は、ちょっと珍しい、ルワンダ産のコーヒー豆を使用します。ルワンダのコーヒー豆は少し独特というか、基本的に美味しいのですが、たまにハズレ豆が混じることがあって、ハズレ豆に当たるとえんどう豆のような青臭いコーヒーになります。コーヒー屋さん曰く、ハズレは焙煎するまでわからないとか。自分は一回だけハズレを引いたことがありますが、相当に不味いコーヒーになります。

ルワンダ コーヒー豆

ルワンダのコーヒー豆。焙煎度は中深煎りくらい。

コーヒー豆は20gを中挽きにして、88℃のお湯で200ml抽出しておきます。

食べ合わせ

ドライフルーツとコーヒーの準備ができたら、各種類のドライフルーツとコーヒーを順番に食べ合わせていきます。

コーヒーとドライフルーツ

コーヒーとドライフルーツ。果たして美味しい組み合わせは見つかるでしょうか。

まずは、コーヒーを一口。苦味と酸味のバランスが良く、甘みもあって、口当たりはまろやかです。尖った部分はなく落ち着いた味わいで、グイグイいけます。コーヒーを味わったら、まずはレーズンから食べ合わせます。レーズンを二粒ほどつまんで食べたら、コーヒーを流し込みます。すると・・・ちょっと苦味が嫌な感じになりました。レーズンが甘いからでしょうか、良い変化ではありません。

次はクランベリーを食べて、口の中でコーヒーと組合わせます。うーん、これはナシ。クランベリー単体では酸っぱくて美味しいのですが、コーヒーと組み合わさると妙な苦さがレーズンよりも際立って美味しくありません。クランベリーとルワンダのコーヒーの組み合わせはナシですね。

次はパイナップル。二粒つまんで、コーヒーを一口。アレ・・・これも苦味が際立ちます。酸味が強いタイプのフルーツは相性が悪いのでしょうか。コーヒーの苦さが悪い意味で目立ってしまいました。

残るはマンゴーとパパイヤですが・・・。見た目ではどちらがどちらなのか分からないので、とりあえず量が多いほうを食べてみます。うん、これはマンゴーの味ではないので、パパイヤですね(消去法)。改めてつまんで、すかさずコーヒーを飲みます。パイナップルやクランベリーほどではないにせよ、これも苦味が立つ感じ。

そして、色でなんとなくパパイヤとマンゴーを分けたつもりでいましたが、二口目を行こうとしたところ、同じ色合いでも明らかに一口目と味が違うことに気が付きました。パパイヤとマンゴーがごちゃまぜ状態で分けられないので、両方一緒に食べながらコーヒーと組み合わせましたが、どちらにせよ相性が良いとは感じませんでした。

感想・考察

今回使用したルワンダのコーヒーが味のバランスが良い優等生タイプだったのが悪かったかもしれません。どのドライフルーツにせよ、相性が良いとは感じませんでした。フルグラに含まれるドライフルーツとの相性は良い感じがしたのですが・・・。ただこれはドライフルーツが合わないというより、組み合わせるコーヒーとの相性の問題だと思います。

どのフルーツにしても、コーヒーと組み合わせると苦味が強く感じられて相性が良くないと感じた理由は、おそらくドライフルーツがどれも甘すぎたせいだと思います。ルワンダのコーヒー単体でも甘みを感じられますが、砂糖がまぶされたドライフルーツはそれより甘いため、口の中で混じったときにドライフルーツの甘さにコーヒーの甘さがかき消されて、苦味が妙に際立ったのでしょう。

加えて、酸味の強いフルーツの場合は酸味についてもコーヒーより強いので、より多くの重複する要素を上書きしてしまって、結果的に重複しない苦味の要素が更に強く感じられる、という具合になったのだと思います。

そうなると、食べ合わせの基本は相互補完ということになるでしょうか。片方の食べ物にはない要素を、もう片方の食べ物で補うことで完成させる、という具合です。そうなると、コーヒーもバランスが良いタイプよりも、酸味が強く甘味や苦味が少ないものだったり、苦味だけが強いもののほうが、食べ合わせた場合にもう一方の組み合わせる食べ物で補完できる要素が多くなるので、結果的に相性が良く感じられるかもしれません。そう考えれば、今回試したルワンダのコーヒーでは良くも悪くもバランスが取れていたため、どれと組み合わせてもイマイチだったのも頷けます。

次は、もう少し偏ったタイプのコーヒーを用意して試して見たいと思います。ドライフルーツが甘かったり酸味があったりするので、苦味系のコーヒーが良いでしょうか。何にせよ、もう少し検証のし甲斐がありそうです。

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