V60で浸漬式。ハリオスイッチを一週間会社で使ってみた

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あの”スイッチ”を買いました

会社でコーヒーを飲むためにフレンチプレスを利用しているのですが、フレンチプレスって洗い物が結構面倒だったりします。フタを取って、フィルターの部分を分解して洗って・・・。それに、フィルター部分が金属とはいえどメッシュ状なので、使っていくうちにボロボロになって、たまにスポンジの破片がくっついていたりするんですよね。

それがそろそろ嫌になってきて、もう少しメンテナンスが楽で、お湯を注ぐだけで手軽にコーヒーを飲める方法がないかなーと思いつつ色々調べてみると、ハリオの”スイッチ”にたどり着きました。スイッチというと任天堂のゲームハードっぽいですが、それじゃありません。コーヒーポットが不要の、スイッチ付きのハリオのドリッパーなのです。

今回はお湯を注ぐだけでコーヒーが抽出できるハリオのスイッチを、1週間ほど利用してみた感想を書いていきたいと思います。

ハリオのスイッチについて

ハリオのスイッチは、一口で言うならV60ドリッパーにストッパーの役割を担うホルダー部品をくっつけて、浸漬式でコーヒーを抽出するようにしたといった感じのモノです。今回購入したスイッチの品番は”SSD-200-B”となっていました。

HARIO (ハリオ) 浸漬式 ドリッパー スイッチ SSD-200-B

ハリオ スイッチ パッケージ

パッケージ。大きめの正方形の箱に入っています。

箱を開けると、中にはスイッチ本体と、ペーパーフィルターと説明書が入っています。

ハリオ スイッチ 外観

スイッチ本体。ガラスのドリッパー部分はV60と同じモノのようです。

ドリッパー部分が4人用サイズくらいのV60ドリッパー、下部分がホルダーの部分です。ホルダーの部分はシリコン製になっていて、写真の右側の透明なプラスチックがスイッチです。

ハリオ スイッチ 底面

底面から撮影。シリコンはすぐホコリが付くからあまり好きではありません・・・。

中央の穴の部分に少し見えている銀色のものはステンレス球です。もうお分かりかと思いますが、お湯を注いだ時点ではステンレスボールが出口を塞いでいる状態で、スイッチを押すと、棒でステンレス球が押し上げられてコーヒーが抽出されるという仕組みです。至極単純ですね。

ハリオ スイッチ ホルダー

スイッチ部分をアップ。

ハリオ スイッチ 分解

下部パーツは、ホルダー、ステンレス球、スイッチの3つで構成されています。部品数が少ないのは良いことです。

以上がスイッチの概要です。想定よりも単純なもので拍子抜けしましたが、逆に言えばメンテナンスが容易とも取れます。

実際に使用してみた感想

ここからが本題。数日間実際に会社でスイッチを利用してみて良かった点と悪かった点についてまとめます。まず良かったのが、

  • コーヒーカスの後片付けが楽
  • 微粉の混入がないコーヒーが飲める

という点です。金属フィルターだと微粉が入って好みに合わない、でもお湯だけでコーヒーをドリップしたいという人にはもってこいだと思います。コーヒーポット不要でかつペーパーフィルター利用のドリップとなると選択肢があまりないですしね。

逆にイマイチだと思ったのは、

  • 抽出後に置いておくホルダーがほしい
  • 口の狭いカップには合わない(カップへの直接ドリップに向かない)
  • 持ち運びに向いてない
  • スイッチパーツの取り扱いに気を使う

という点でした。まず、当たり前ですがコーヒーを抽出しても少しコーヒーの残滓が残るので、置いておくのに汁受けが必要です。フレンチプレスだと汁受けは必要ないのでうっかりしていました。ただ、そのために皿などを追加で持ち運ぶのは微妙です。自分はいつも紙コップを受け皿にしていますが、まず利用にあたってはこの点を考える必要があります。

次に、ホルダー部分の出っ張った部分の口径よりもカップの口が小さい場合、カップに直接載せてコーヒーをドリップする事ができません。また、高さがあまりないカップにギリギリまで注がなければ行けない場合も、ドリップしたときにホルダーのシリコン部分とカップに溜まったコーヒーが接触する可能性があるので注意が必要です。自分が普段利用しているスノーピークの220mlサイズのチタンカップだと、出っ張りの口径とカップの口径がピッタリなのですが、満タンに注ごうとする場合はドリップしたコーヒーとシリコンの出っ張りの部分が接触してしまうので、カップから少し浮かせてドリップしています。

3点目は、持ち運びに向いていない点です。フレンチプレスの場合、コーヒーを入れた後、縦にしておけば液漏れせずにそのままバックに入れて持って帰ることができますが、スイッチはドリッパーむき出し状態なので、ドリップ前はともかく、使用後は汚れている状態なので何かで包んであげたり工夫しないといけません。自分の場合はカップに差して液漏れを防ぎつつ、ドリッパー部分にティッシュを詰め込んで持って帰っています。

4点目はスイッチパーツが脆そうな点です。利用時に押すスイッチ部分はまだ丈夫そうですが、ステンレス球を持ち上げる部分は細いパーツになっているので、洗っている最中などに誤って折ってしまわないか不安です。

文句ばかり多くなってしまいましたが、事前の期待値ゆえかなと思います。また、あくまで持ち運んで利用する場合の問題点であって、家で利用する場合なら問題にならないことがほとんどです。が、家でコーヒーをドリップするなら普通にハンドドリップしたほうが美味しいコーヒーを飲めるので、やっぱり自分にとってスイッチは持ち運び前提のアイテムになると考えています。

ちなみに、大きめのV60ドリッパーを利用するのでなんだか沢山ドリップできるような錯覚をしてしまいますが、1回の注湯でコーヒーをドリップする都合上、1杯あたり200ml程度のドリップが限度なので注意が必要です。また、メンテンナス面はフレンチプレスに比べてとても良くなったかというと微妙で、シリコンのホルダー部分に溝が多いので、水はけが悪いとあちこちに水が残って拭き取りが非常に面倒、というか拭き取れない部分もあります。

さいごに

ハリオのスイッチ、悪くないですが壊れたら買い直すことはなさそうというのが本音です。なんだかんだ、フレンチプレスのほうが外出先で利用するには向いていると思いました。外でコーヒーを飲むってなかなか難しいですね・・・

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