手軽に美味しいコーヒーを飲む方法を考える その3

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煮出しパック革命

まだまだ諦めません。手軽に入れる美味しいコーヒーを目指すズボラコーヒー、3回目の検証を始めます。

はじめに

ズボラコーヒー2回目の検証では、結局フレンチプレスを使用するのが一番ではないか、という結論に至りました。しかし、それでは面白くないので、今回はその結論を書いたすぐ後に思いついたことを試すことにします。

使用するのは、前回に引き続き登場の煮出しパック。前回の検証では、ただのコーヒー風味のお湯を抽出するのに一役買った憎いやつですが、そこで終わるヤツではないと信じています。今回こそは煮出しパックの晴れの舞台となることを信じて、ズボラコーヒー3回目の検証スタートです。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:エクアドル ラ・チョレーラ農園
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):6、1
  • ドリッパー:bodum フレンチプレスコーヒーメーカー
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:7g
  • お湯の温度:94℃
  • 抽出量:130cc

ズボラコーヒーを抽出する

今回も前回同様、フレンチプレスとの比較を行います。しかし、前回よりも「ズボラコーヒー」の名にふさわしく、より洗練され、用意する器具はなんとコーヒーカップと煮出しパックのみ。あ、コーヒー豆とコーヒーミルとヤカンと秤も勿論あります。

検証条件のコーヒー豆の量と準備物でもう察しはつくとは思いますが、今回の抽出方法は、煮出しパックにコーヒー粉を入れて、コーヒーカップに入れて、お湯を注いで待つ。それだけです。抽出量(お湯の量)はコーヒーカップに入るお湯の量を考えて130cc、豆の量はフレンチプレスで入れる時の量とお湯の量を考慮して7g、待ち時間は4分間。フレンチプレスも同じ条件としましたが、前回の教訓から、煮出しパックで抽出すると薄くなるのがわかっているため、ズボラコーヒーのコーヒー豆はナイスカットミルのメモリ1を使用して細挽きに、フレンチプレスはメモリ6を使用して粗挽きにしています。

煮出し中

煮出しパックで煮出し中。絵面はあんまり良くありません。

4分経ったらフレンチプレスを押し下げて、煮出しパックを引き上げて抽出完了です。

フレンチプレスで入れたコーヒー

フレンチプレスで入れたコーヒー。表面には油。

煮出しパックで入れたコーヒ

煮出しパックで入れたコーヒー。こちらも油が浮いています。

一呼吸置いたらテイスティング。フレンチプレスで入れたコーヒーは、苦味が主体で、口当たりはまろやか、刺激が少なく飲みやすい。次に、煮出しパックで入れたズボラコーヒー。苦味が主体で、口当たりはまろやか、刺激も控えめで飲みやすい。と、かなりフレンチプレスに近い味わい。もっと交互に飲んでみると、ズボラコーヒーの方が細挽きのせいか、苦味と甘味がフレンチプレスで入れたコーヒーよりも濃いめに感じましたが、全体的なまとまり具合は似ていました。

ここで、もう少し粗挽きにしたらどうなるかと思い、ナイスカットミルのメモリ4で挽いたコーヒー豆を使用して同じようにズボラコーヒーを抽出してみましたが、こちらは薄めでした。しかし、このくらいが好みの方もいるかな?といった感じの薄さで、コーヒー風味のお湯ほど薄くはありませんでした。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • 煮出しパックとコーヒーカップがあれば手軽にコーヒーが飲める

考察など

今回は良い結果が出たと思います。味、手軽さ、両方面から見ても、今回のズボラコーヒーは基準値を超えてきたでしょう。この記事を見てくださっている方々にもぜひ一度試してみて頂きたいです。そんなズボラコーヒーの問題点をあげるとすると、細かい部分ですが、煮出しパックにコーヒー粉を入れる時に結構慎重に入れないとこぼれてしまうので、それが少々面倒なこと、フレンチプレスもそうですが、4分待つので冬など寒い時に行うとぬるいコーヒーが出来てしまう可能性があること、煮出しパックに紐がついていないので、深いカップにどっぷり沈めてしまうと引き上げる時に手間になる可能性があること、など、味には関係のない部分で複数挙げられます。

味については、素人舌的にはフレンチプレスと遜色ない味わいで抽出できると思います。今回の結果だけ見ると特に疑問は残らないのですが、ズボラコーヒー2回目の時に試した、ボール茶漉しを使用して抽出したコーヒーはなんだか物足りなかった、という前例があったので、今回の煮出しパックでは、ボール茶漉しを使用して抽出したコーヒーの時に感じた物足りなさを感じなかったのは少々不思議に思っています。煮出しパックはダシ取り用などに使用するものなので、ある程度余計なものを吸収しないように出来ていると思うのですが、その観点でいうとボール茶漉しの方が優れているように思います。つまり、煮出しパックの方が材質的に余分に何かコーヒー成分を吸収してしまって、物足りなくなったり味が劣化したりすると思っていたわけです。とすると、ズボラコーヒー2回目の時は、コーヒーポットにボール茶漉しを沈めてコーヒーを抽出したのがいけなかったのかもしれません。お湯の量などもコーヒーポットの大きさを考慮してある程度増やしていたので、もしかしたらそれが原因で薄くなってしまった、もしくはしっかり浸かっていなかったなど、原因はいくつも考えられます。よくよく考えると、今回の検証でボール茶漉しも直接コーヒーカップに沈めて使ってみればよかったのですが、煮出しパックでコーヒーを抽出することに気を取られすぎていて思いつきませんでした。

ただ微妙に気になるというか、注意点としては、煮出しパックで使用したコーヒー豆はフレンチプレスよりも細挽きで挽いてやっと同じくらいの濃さで抽出できるので、違うコーヒー豆を使用した場合、例えば酸味が主体のコーヒー豆の場合だと違った味わいに感じてくるかもしれません。そこも試すべきか否か・・・。

さいごに

とりあえず、手間と味、両方を踏まえてバランス良く抽出する方法を一つ編み出せたと思います。まだまだ探求したい部分や課題はありますが、しばらくは他の検証に注力したいと思います。ズボラコーヒー、気になる方は煮出しパックを買ってきて、試してみてください。

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