手軽に美味しいコーヒーを飲む方法を考える その2

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ボール茶漉しメガネ

コーヒーを手軽に入れる新しい方法、ズボラコーヒーと題しまして最近記事を書きましたが、早速、更に良い方法を思いついたのでそれについて検証していきたいと思います。

はじめに

ズボラコーヒー1回目では、コーヒーポットに直接コーヒー粉を入れる方法と、コーヒーフィルターにコーヒー粉を包んでコーヒーポットに沈める方法を試しましたが、イマイチな結果となってしまいました。リベンジを誓いつつも、そのすぐの時点ではまだ次の方法を思いついていなかったのですが、つい最近、ふとスーパーのお茶用品の売り場に目を向けた時、事件(事件ではない)が起こりました。

お茶用品の売り場を見ていたのは、新たな別の検証のために必要なものを探していたからなのですが、そこで、ボール状の茶漉しを見つけました。見た瞬間、これだ!と思い、即カゴに投入。そしてその何個か横にも、お茶用の煮出しパックを発見し、これも間髪入れずにカゴに入れました。ちなみに、最初目当てにしていたのものはちょうど良いものが見当たらなかったので、買いませんでした。

とまあ、思わぬタイミングで使えそうなものに出会ったので、早速そいつらの力を試してみる事にして今に至ります。それではいきましょう。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:エクアドル ラ・チョレーラ農園
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):6
  • コーヒーポット1:ユキワ M-5
  • コーヒーポット2:カリタ ステンレスコーヒーポット 1.6L
  • ドリッパー:bodum フレンチプレスコーヒーメーカー
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:14g、20g
  • お湯の温度:94℃
  • 抽出量:320cc、460cc

ズボラコーヒー抽出方法

今回使用するものを紹介します。まずは、ボール状の茶漉し。

ボール茶漉し

端っこが開閉式の金具で止めてあり、そこを開くと二つに割れます。

開いたボール茶漉し

パッカーンとね。ポットの端などに引っ掛けておく用の鎖がついていて、ぶら下げる事ができます。

次に、煮出しパックです。

煮出しパック

よくあるやつですね。お茶の他にも出汁を取る時に使うやつです。

これらにコーヒー粉を詰めて、コーヒーポットに沈めて、一定時間放置して、飲みます。今回は更に、比較対象として同じ浸漬法のフレンチプレスを用意して、3つのコーヒーを飲み比べて見ます。なお、ボール茶漉しは結構大きく、ユキワのM-5ポットには入らなかったので、カリタの1.6Lのコーヒーポットを使用し、かつ、ポットが大きいためちゃんとコーヒー粉が漬け置かれるように調整し、湯量とコーヒー豆の量をそれぞれ約460cc、20gとしました。

ボール茶漉しにコーヒー粉を入れる

ボール茶漉しにコーヒー粉を詰めたところ。20gぎりぎり入りました。ナイスカットミルのメモリ6で挽いたコーヒー粉を使用していますが、隙間から溢れてくることはほぼありません。

ユキワのコーヒーポットには、煮出しパックに14gのコーヒー粉を詰めて入れて、約320ccのお湯を投入、フレンチプレスも同じ量で抽出し、それぞれ4分待って、試験管とコーヒーカップに注ぎました。

浸漬法で抽出したコーヒーの色合い

左から、フレンチプレス、煮出しパック、ボール茶漉し。煮出しパックは明らかに色が薄く、フレンチプレスが一番濃いってところでしょうか。微粉も沈殿しているのがわかります。

まず、フレンチプレスで入れたコーヒーから飲みます。口に含むと甘みがあり、酸味はあまり感じず、ほどほどに苦い。口当たりはまろやかで、冷めると酸味が顔を出してきます。

次に、煮出しパックで入れたコーヒー。これは、コーヒー風味のお湯。以上。

最後に、ボール茶漉しで入れたコーヒー。こちらはちゃんと味が出ていて、フレンチプレスで淹れたものよりも若干味が濃く感じましたが、フレンチプレスで感じられる香りが感じられませんでした。

浸漬法のコーヒーということもあり、いつもより多めに入れているので2杯目も出せました。せっかくなので2杯目の色合いも見て見ます。

浸漬法で入れたコーヒーの色合い2杯目

どれもしっかりコーヒー成分が出ていそうな色合いです。

2杯目となると、更に長い時間コーヒー粉がお湯に使っていたこともあり、煮出しパックで入れたコーヒーも味がちゃんと出ていました。しかし、ちょっと物足りなく感じるのは、1杯目のせいなのか。はたまた煮出しパックのせいなのか。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • フレンチプレスで良いのかもしれない・・・。

考察など

1回目より良い結果を出すことができたと思います。まず、煮出しパックでコーヒーを入れた場合ですが、こちらはフレンチプレスと同じ4分の間お湯の中に沈めていたにもかかわらず、味は薄い状態でした。これは、普通に考えてフレンチプレスが直接お湯にコーヒーを入れているのに対して、煮出しパックは煮出し用とはいえ紙一枚を挟むのでその差のせいだとは思いますが、仮にも出汁を取る用のものですので、普通に成分が抽出されるものなのだろうと、期待値が高かったので非常に残念でした。ただ、コーヒーフィルターに比べればだいぶコーヒーは抽出されていました。

ボール茶漉しについては、まずちゃんとしたコーヒーが出てきたので安心しました。むしろ、味がフレンチプレスよりも濃い気がするくらいで、抽出具合に関しては合格点です。ただ、比率に合わせてお湯の量を増やしたとはいえ、必ずしもコーヒー粉の量とお湯の量は比例関係にあるわけではないと思うので、ちょっと濃いめになっただけかもしれません。また、全体的な味わいはフレンチプレスと同等だったのですが、決定的に違ったのは、口に含んだ時に感じる香りというか、豆感というかそんな鼻にくる部分で、その点に関してはフレンチプレスで感じられるものが、ボール茶漉しで入れたコーヒーでは感じることができませんでした。これについては、単にフレンチプレスの方が優秀であるゆえか、はたまた、量の違いのせいかは不明ですが、原理的に考えれば両者ともにお湯に直接コーヒーを浸しているという点では一緒のはずですので、小さめのボール茶漉しを調達して、お湯の量を合わせて再度検証する余地があるのかもしれません。もしくは、フレンチプレスの「プレス」の部分に美味しさの秘訣がある可能性もあります。小さめのボール茶漉しを用いてもフレンチプレスの味わいを再現できない場合は、新しいコーヒーの入れ方とはまた別に、その路線も検証していく価値があるかもしれません。

そして、今回の検証、タイトルのズボラコーヒーと呼ぶにふさわしい手軽さかというと、これまた微妙だなと思います。煮出しパックのコーヒーがしっかり味が出ていて、かつフレンチプレスに引けを取らなければ後処理も簡単という部分もあり、大成功!で終われたのですが、そんな事もなく、ボール茶漉しもフレンチプレスを分解して洗うよりは楽ですが、味的に若干劣る感じがします。フレンチプレスは、分解して洗うのは少々面倒ですが、コーヒーポットはいらないし味も今回の中では一番美味しかったということを踏まえると、今回の煮出しパックも、ボール茶漉しも、総合的にフレンチプレスに劣っていると思います。つまり、認めたくはないですが、現時点では手軽さと美味しさを求めるならフレンチプレスで良いよね?って事になります。

さいごに

そもそも、目の付け所が間違っているのかもしれません。と書いた瞬間、新しい方法を早速閃きました。やっぱりアウトプットで大事ですねー。あと、考察部分にも書きましたが、小さめボール茶漉しの検証も、調達次第してみたいと思います。まだゴールは見えませんが、意外と近く、曲がり角のすぐそこかもしれません。

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