手軽に美味しいコーヒーを飲む方法を考える その1

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コーヒーポットを覗く時、

コーヒーの新たな入れ方を模索していきたいと思います。最初のテーマは「手軽」です。ちょっと写真多め。

はじめに

4月になって、新たな生活に身を投じる人も多いと思います。そんな空気を感じたからか、ふとコーヒーも新しい領域を模索してもいいんじゃないかという気になったので、これから、今までにない、もしくは注目を浴びていないような、そんな新しいコーヒーの入れ方をちょくちょく探っていきたいと思います。

手始めとして、手軽なコーヒーの入れ方というテーマで思いついたことがあったので、それについて検証していきます。タイトルにちょっと悩んで、わかりやすく「ズボラコーヒー」としてみました。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:ブラジル フレイタス農園
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):1、4
  • ドリッパー:カリタ ロト101(陶器)
  • コーヒーポット:ユキワ M-5
  • フィルター:カリタ 珈琲屋さんのコーヒーフィルター102(ホワイト)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:20g
  • お湯の温度:94℃
  • 抽出量:120cc

ズボラコーヒーその1、直接投下

私が普段使用しているユキワのポットは紅茶などの茶葉をポットに直接入れて使用できるように、注ぎ口の根元に目皿が付いています。それを見て思いついたのが、直接コーヒーポットにコーヒー粉を入れてコーヒーを抽出するというものです。フレンチプレス的な要領ですね。

しかし、目皿がついているとはいえ、さすがにコーヒー粉を通さないほど細かくはあません。ちょっと悩んだ結果、粉は直接コーヒーポットに入れて、カップに移す時にペーパーフィルターを使って漉すことにしました。

空のコーヒーポット

空のポットに・・・

コーヒー粉を入れたコーヒーポット

直に入れます。とりあえず、ナイスカットミルの1のメモリ、一番細かく挽いたコーヒー粉を入れてみました。

そしてそこに150cc強のお湯を投入。フレンチプレスに習って4分待って、フィルターで漉して完成です。

コーヒーポットの中に残ったコーヒー粉

漉した後のコーヒーポットの中。すごくおいしそう(個人の感想です)。

漉した後のコーヒー粉

こちらは漉した後のペーターフィルター。生チョコみたいで、やっぱりおいしそう。

で、飲む。うん、まあ普通に美味しいコーヒーです。特別美味しいかと言われると、難しい。あくまで今回は手軽さという観点を最優先に持ってきているので、味についてはよほど変わっていなければ言及しないでおきます。

ズボラコーヒーその2、パッケージ投下

次に、ちょっとやり方を変えてコーヒー粉をフィルターで包んでコーヒーポットに投入してみます。まず、カリタの3〜4人前のペーパーフィルターに20gのコーヒー粉を入れます。今度は挽き方を変えて、4のメモリで挽いたものを使用しました。

ペーパーフィルターに入れたコーヒー粉

次に、フィルターの余分な部分を折って中身がこぼれないようにします。なるべくしっかりが良いですが、まあ、完封は無理なのでほどほどに。

ペーパーフィルターに入れたコーヒー粉

この袋状にしたパッケージを、先ほどと同じようにコーヒーポットに投入し、150cc強のお湯を投入、4分待って抽出します。先ほどと違って今回はコーヒー粉が包まれた状態なので、直接カップに注ぎます。

するとどうでしょう。

うすいコーヒー

見てください、この透き通ったお湯。カップの底が透けて見えます。表面には油が浮いてる気もしますね。一口飲むと、その味わいはまさしくお湯そのものでした。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • コーヒーのペーパーフィルターの透過率は意外と低い可能性がある。

考察など

転んでもただでは起きません。まず初めのコーヒー粉を直接ポットに入れて抽出する方法ですが、そもそも今回のテーマは「手軽」で、確かにコーヒー豆を挽いてポットに入れてお湯を注ぐところまでは簡単ですが、そのあとにペーパーフィルターで漉していては、結局洗い物(フィルターをはめるために使ったドリッパーとサーバー)が増えてしまうので、手軽ではありません。フレンチプレスの方が優秀ですね。よって、この方法はナシです。ただ、フレンチプレスは細かすぎるコーヒー粉では微粉が多く抽出されてしまうので、細かく挽いたコーヒー粉でフレンチプレスのような浸漬法のコーヒーを楽しみたい方には良い手法かもしれませんが。

上記のようなことになったので、フィルターにコーヒー粉を包んでおけば良いじゃん!という観点で攻めてみたのがパッケージ投下方式です。こちらは意外と粉がこぼれておらず、漉さずに直接カップに注いで終わりなので、かなり自信があったのですが、フィルターで包むことでこれほどまでにコーヒーの成分がお湯に溶け出さないのは、思わぬ誤算でした。しかしそれと同時に、思わぬ収穫でもあります。

今回の結果からすると、ペーパーフィルターはお湯を通しにくいことがわかります。普段ハンドドリップで使用している分にはあまりそのように感じたことはないのですが。つまり、お湯を通さないということは、ハンドドリップで使用している時も然り、多くのものを通さずに内側に溜め込んでしまっている可能性が高いと思われます。それがもし正しいのであれば、極端にいえば、ペーパードリップで抽出されたコーヒーは、コーヒーの成分を最大限楽しめていないことになります。勿論、コーヒーの成分が100%出たものが一番美味しいと言えるかというとそうではないかもしれませんが、少なくとも私はせいぜい油が出ないくらいで、殆どの成分がちゃんとフィルターを通ってカップに落ちているんだろうなあと思っていたので、そういう観点では裏切られたというか、それはちょっと・・・、という気持ちです。

そうなってくると、某コーヒーの老舗がネルドリップの理由とかもそういう理由なのかな、とか考えてしまったり、ペーパーフィルター以外の抽出方法の方が良いのではないか、とか色々な考えが頭を巡っていきます。現時点ではまだなんともいえませんが、思わぬところで岐路に立たされてしまいました。

そして、手軽なコーヒーの入れ方としても、そもそもコーヒーと呼べるものが出てこなかったのでこれも×。今回は、手軽に入れられる、新しいコーヒーの入れ方を発見することはできませんでした。

さいごに

あくまで一回目なので、今回はすぐ思いついた方法のみ試してみました。思わぬ結果に落胆も収穫もあり、コーヒーを極める道のりはまだまだ長いなあと、実感させられました。次回はもうちょっと捻って、手軽で今までにないコーヒーの入れ方を検証していきたいと思います。

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