コーヒー豆の違いによる、抽出後のコーヒーの色の違い その1

  •  
  •  
  •  コーヒーの抽出
  •  コーヒーの色の違い

新時代のカラフルコーヒー

飲んでいるときはあまり意識しませんが、コーヒーって物によって微妙に色が違います。今回はコーヒーの色合いについて、検証していきたいと思います。

はじめに

以前、短期間ですがコーヒーのお店に通っていたことがありました。そのとき、そのお店の方が「コーヒーは物によって微妙に赤みががっていたり、オレンジ色だったり、色が違うよ」といった話をされていたことを、最近ふと思い出したので、そのことについてちょっと探ってみることにしました。

今回は、3種類のコーヒー豆を同じ条件で入れて、それぞれのコーヒーを試験管に採取し、色合いを確かめてみることにします。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆1:キリマンジャロ
  • 焙煎度1:フルシティローストぐらい
  • 使用したコーヒー豆2:ブラジル メリナ ナチュラル
  • 焙煎度2:ミディアムローストぐらい
  • 使用したコーヒー豆3:ニカラグア カサブランカ ナチュラル
  • 焙煎度3:ミディアムローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
  • ドリッパー:カリタ ロト101(陶器)
  • コーヒーポット:ユキワ M-5
  • フィルター:カリタ カリタ コーヒーフィルター101(ホワイト)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:20g
  • お湯の温度:94℃
  • 抽出量:120cc

コーヒーの色合いを比較する

いつも通りの手順、20gのコーヒー豆を30秒蒸らして、120ccのコーヒーを抽出します。120ccのなかから少々を試験管に採取して、色味を確認します。まずはキリマンジャロから。

キリマンジェロ

色味はこのようになりました。現時点ではこれが色が濃いのか薄いのかわかリません。

味は、キリマンジャロらしく酸味が強く、後味はスッキリ。苦味も程よく感じられました。コーヒーを楽しんだところで、次はブラジルの豆でコーヒーを入れます。

ブラジル

ブラジルの豆で入れた方は、先ほどのキリマンジャロの物よりも、明らかに色が薄くなりました。

こちらも飲む。酸味が強く、後味はスッキリ。柑橘系のような香りのようなそうじゃないような。お店で試飲したときはもっとこう確実に何かの香りを感じ取って、それが気に入って購入したのですが、自分で入れるとなかなかそうならない不思議。そして最後に、ニカラグアの豆でコーヒーを入れます。

ニカラグア

こちらは、ブラジルと比べると濃い色になりました。キリマンジャロと比べると、どっちが濃い色でしょうか。

3種類のコーヒー

3つのコーヒーを並べてみます。左から、キリマンジャロ、ブラジル、ニカラグア。ブラジルは明らかに色が他に比べて薄いのがわかります。両サイドは、光の当たり具合が微妙に違うのでなんとも言えませんが、一緒くらいに見えます。

コーヒー豆と抽出したコーヒー

それぞれのコーヒー豆も並べてみました。ニカラグアは他に比べてスクリーンサイズが大きいですね。ちなみ、焙煎度的にはブラジルとニカラグアは同じくらいで、キリマンジャロは2つよりも深入りです。

コーヒーを透かしてみる

透過具合も簡単にみてみます。やっぱりブラジルの色が一番薄いですね。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • コーヒーの色合いは、コーヒー豆の焙煎度だけでは決まらない可能性がある
  • コーヒーの色合いは、コーヒー豆の種類によって異なる可能性がある

考察など

まず、この検証を始める前に立てていた予測としては、ありきたりですが、深入りであるほど抽出されるコーヒーの色が黒く濃くなると考えていました。だって、見るからに黒いですし、挽いてもやっぱり黒いですし、お湯を注いで出てくるコーヒーが黒いのも自然です。それでどうだったかというと、確かにキリマンジャロは濃い色のコーヒーが出てきたので、その考えは間違っていなかったように見えます。しかし、比較的浅煎りのニカラグアでも、抽出されたコーヒーはキリマンジャロと同じくらい、濃い色のコーヒーでした。ここから考えられるのは、1つはキリマンジャロ自体がもともと薄い色のコーヒーで、煎られたことで黒くなったという可能性です。これについては自然で、違和感はないのですが、浅煎りの豆が同じくらいの色合いで抽出されたとなると、キリマンジャロのこの色合いは、元々のものなのか、煎られたことが起因することなのか、分からなくなってしまいます。そうなってくると2つ目に、コーヒーの色合いは、コーヒー自体が持つ性質によるものが大きいのではないか、という考えも出てきます。しかしこれも、キリマンジャロが煎りのせいで濃い色のコーヒーとなったかは現時点では分からないので、両方の考えどちらも可能性という範疇に止まります。

また、もう一つの予測としては、こうだったら面白いなあ!という程度なのですが、味わいの性質によって、コーヒーの色合いが変わってくる、ということです。例えば、酸味の強いコーヒーは色が薄く、苦味の強いコーヒーは色が濃い、みたいな。と、書いたらもう一つの考えが浮かんできました。最初に書いた、キリマンジャロの色合いは焙煎度によるものか、コーヒー豆自体の性質によるものか、という観点にこの、酸味が強いコーヒーは色が薄いという仮定を組み合わせ、同じく酸味系のブラジルの色が薄く、逆に苦味が強かったニカラグアは色が濃かった事を加味すると、もしかしたら、キリマンジャロの色が濃かったのは、焙煎度のせいである可能性が高くなります。まあ、どれもこれも予想の範疇を出ませんが、この予想は結構いい線いったんじゃないかなーと、ここまで書いて思いました。

今回うっかりしていたのが、色の濃さばかりに気を取られて、赤いとか青いとか緑色だとか、色の違いをはっきり正確に捉えるす術を用意していなかったことです。これについては、次回はライトか何か用意して、透かして見るなどしてもっと詳細に確かめていきたいと思います。今回の撮影した写真をみた感じでは、ブラジルが黄色で、他2つが赤系統よりかなーと思いましたが、単純に色の濃さのせいでそう見えるだけかもしれませんしね。

さいごに

思い出しで始めた検証でしたが、意外と面白い結果を得られたので個人的には今後が楽しみです。まあ、色が違う事を知れば何に役に立つのかと言われると、思いつかないのですが。色味にあったカップの選定方法とかでしょうか。なんにせよ、検証の行き着く先に得難い何かがあれば良いなあと思います。

コメントを残す


CAPTCHA