エアロプレスとフレンチプレスで淹れたコーヒーを飲み比べてみる

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エアロンチプレスコーヒーメーカー

奇抜なタイトルと打って変わって特に奇抜な事はしません。ふと気になったので、エアロプレスとフレンチプレスの味の比較をしたいと思います。

はじめに

前回の検証の際にフレンチプレスを使用しましたが、その際にふとエアロプレスをフレンチプレスのように使用したらどんな味になるのかな?と思ったので、今回はそこをサクッっと軽めに探ってみることにしました。

内容はいたって簡単、エアロプレスでコーヒーを抽出する際にフレンチプレスと同じように数分待って抽出して、同じ時間で抽出したフレンチプレスのコーヒーと比較するだけ。それでは、いってみよー。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:エクアドル ラ・チョレーラ農園
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):6
  • ドリッパー1:bodum フレンチプレスコーヒーメーカー
  • ドリッパー2:エアロビー エアロプレス
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:14g
  • お湯の温度:94℃
  • 抽出量:220cc

フレンチプレスとエアロプレスでコーヒーを抽出する

それぞれの器具でコーヒーを抽出しますが、忘れてはいけないのがお湯の量の調節です。フレンチプレスに比べると、エアロプレスに注げる湯量は少ないので、まずエアロプレスに水を注いでどれくらい入るかを確認し、抽出量を決定します。なお、エアロプレスはインバート(インヴァート?)で入れます。分からない人は検索検索。エアロプレスに入る湯量はだいたい220ccといったところだったので、調べて出て来たエアロプレスの抽出の際に使用するコーヒー豆の量とお湯の量から適当に比率を考えて、今回は14gのコーヒー豆を使用することにしました。フレンチプレスと条件が一緒であれば問題ないので、あまり細かくは考えていません。

量を決めたらお湯を沸かしてコーヒーを入れます。まず、フレンチプレスに14gのコーヒー豆と220ccのお湯を入れてちょっと撹拌したら、4分のタイマーをスタート。すぐにエアロプレスに同量のコーヒー豆とお湯を入れて撹拌して、そこらへんのもので蓋をして放置。4分経ったらフレンチプレスのプレスを押し下げて、全てのコーヒーをカップに注ぎきって抽出完了。エアロプレスは4分経ったらフィルターをして、逆さにひっくり返してゆっくり圧をかけて全量を抽出しました。

フレンチプレスで淹れたコーヒー

こちらがフレンチプレスで入れたコーヒー。表面にぎっしりの油と、カップの端に泡が見て取れます。泡はこのあと消えましたが、これもフレンチプレスならではでしょうか。

エアロプレスで淹れたコーヒー

こっちはエアロプレスで入れたコーヒー。フレンチプレスとは違って、表面に油は見られません。

飲み比べをします。フレンチプレスで入れたものを口に含むと、苦味のみが感じられます。ですが、突き刺さるような苦味ではなく、口当たりはまろやかで口の中全体で苦味を感じとれるようなイメージ。全体に広がる感じがするので、すっと喉を通っていく感じではなく、一呼吸おいてから飲み込む必要がある感じ。エアロプレスで入れたものは、もちろん苦く、しかしフレンチプレスで入れたコーヒーよりもさらに苦く感じます。ビター。フレンチプレスで入れたコーヒーよりもダイレクトに苦味が感じられ、主に舌の真ん中に強く感じられました。飲み口はシャープで、こちらはスッと喉をくぐり抜けていく様に飲むことができました。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • 浸漬法で抽出するコーヒーにおいて発生する違いは、油の有無による影響である可能性がある

考察など

真面目に読んでくださった方がいたなら、色々言いたいことがあると思います。フレンチプレスとエアロプレス、名前は似ていますが、用途というか想定されている使用方法は別で、あくまで自分の解釈ですが、フレンチプレスはテーブルに置いて長時間ゆったりと、2杯目まで楽しむもので、エアロプレスは短時間で一気に、圧力によってさっとコーヒーを出すものだと考えています。つまり今回の場合はエアロプレスのそもそもの用途から外れているので、その本領を発揮できたかというとそうではない可能性が高い、という点を踏まえて頂ければと思います。

で、まったく同じコーヒー豆の量、お湯の量、漬け置き時間で抽出しましたが、正直エアロプレスの特徴である、圧力の部分が生かされていない様に感じました。エアロプレスの良いところは、想像ですが圧力によって短時間の漬け置きで長時間の漬け置き匹敵するコーヒーの成分の抽出を行うことができる、という点だと思っていて、例えば今回4分間お湯に浸しましたが、これによってフレンチ・エアロ両方ともコーヒーの成分が80%抽出されていたとして、仮に圧力によって強制的に抽出できるコーヒー成分は80%だった場合、80%のコーヒー成分がすでに抽出されているところに圧力を加えたところでじゃあそれ以上の成分が抽出されるのかというと、結局圧力を加えたとこで80%以上のコーヒー成分は抽出されないでしょう。そう仮定した場合、今回の両者のコーヒーの明確な違いは油の有無となって来ます。飲んだ感想としても、結構これが決め手になっていると考えていて、油が浮いているフレンチプレスの方が飲み口がまろやかなのは明らかでしたし、苦味も決して薄かったりといったことはありませんでした。つまり、油はクッションの役割を果たしていて、今回はフレンチプレスで入れたコーヒーの飲み口はまろやかに、そして柔らかく感じただけで、油がなければエアロプレスでいれたコーヒーと同じ感想を抱いたのではないか?ということです。

仮定に仮定を重ねてしまいましたが、これを白黒はっきりつけるための方法も一応考えています。一つは、エアロプレスの金属フィルターが売っていたと思うので、それを利用して油混じり(嫌な字面ですね)のコーヒーを抽出して飲み比べるか、フレンチプレスのコーヒーを一旦フィルターを通してからカップに注ぐというものです。後者の方が簡単ですが、できれば両方を試してみたいですね。

さいごに

考察にも少し書きましたが、エアロプレスの本来の用途から外れているので、あんまり参考にならない事しちゃったなあと思いました。しかし、コーヒーにおける油の役割というか重要性について考える機会が生まれたので、結果オーライでしょう。結果オーライって最近聞きませんね。

そろそろ熱くなってきて、アイスコーヒーの検証準備もしなければなりません。結構忙しくなりそうです。

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