コーヒー抽出の蒸らし時にコーヒーの粉を混ぜてみる その1

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スプーンの上の亀

蒸らしの際にコーヒーの粉を混ぜる、という手法が海外では存在するという事が、立ち読みで読んだコーヒーの雑誌に書いてありました。たまには流行?に乗るのも良いと思ったので、検証してみました。

はじめに

雑誌の巻末のほうに小さく載っていただけで、どの程度流行っているのかはわかりませんが、新しいアイデアが生まれることは良いことです。今回の検証は、「蒸らしの際に混ぜる」というキーワードだけが頼りの、手探りでの検証になります。

一回目は、120ccのうち、40ccまでお湯を注いだ時点と、80ccまでお湯を注いだ時点でコーヒーの粉の上部と底部を入れ替えるようにかき混ぜて、かき混ぜないで入れたコーヒーと味わいを比較します。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:エメラルドマウンテン
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
  • ドリッパー:カリタ 101ロトブラウン(陶器)
  • フィルター:カリタ 珈琲屋さんのコーヒーフィルター101(白)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:20g
  • お湯の温度:96℃
  • 抽出量:120cc

コーヒーを抽出する

最初に普通にコーヒーを入れます。普通に入れた時の残りがこちら。

いつものコーヒー粉

よく見る光景ですね。次に、コーヒー粉をかき混ぜながら蒸らして、コーヒーを抽出します。40ccまでお湯を注いだら、スプーンで底から粉を掻き出すようにして混ぜます。上下が入れ替わったかなーぐらいで、軽くならしてまたお湯を注ぎます。80ccまで来たらもう一度同じように混ぜて、120cc抽出したら完成です。

かき混ぜた場合の残りカスはこんな感じ。

かき混ぜたコーヒー粉

混ぜたので当たり前ですが、窪みがなく、平らです。アクも見当たりません。また、大きい欠片が目立つ気がします。

飲み比べ

まず普通に入れたコーヒーから。口に含むと果実のような、花のような香りがして、やや酸味よりの、バランスのとれた酸味と苦味、舌に甘みが残る感じです。100gで1000円程の物だからか、かなり美味しい。次に、蒸らしの時に混ぜたものを飲む。

飲んで、普通に入れたのをまた飲んで、混ぜたのを飲んで、普通に入れたのを飲んで。うーーーーん、かなり微妙。香りがよくなったかな?と思って逆のを飲むとそうでもないな、となり、酸味が強くなった気がするな、と思ったら気のせいかな?と思ったり。濃くなったかな?とも思いましたが、正直変わらない気がしました。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • 蒸らし時にコーヒーの粉をかき混ぜても、あまり味わいには影響がない

考察など

自分で変わらないと言っておいてなんですが、変化がないのは逆におかしい気がします。アクが落ち切る前にドリッパーを外さないと不味くなる、といった話をよく聞きますが、混ぜたらアクなんてダダ落ちでしょうし、むしろ不味くなってても良いはず。では何故変わらないのかというと、すぐに思いつく原因は2つ、私の舌がおかしいか、温度の差があるせいで正確な判断を下せなかったという事です。前者は、もうしょうがない。後者は大いにあり得ます。しかしそうなると、先に入れた普通のコーヒーと、後から入れたコーヒー粉を混ぜたコーヒー、差があまり感じられなかったという事は、普通に入れた物の冷めた時の味わいが、コーヒー粉をかき混ぜた物では温かいうちから感じ取れたという事になります。とすれば、かき混ぜた事によって味に何らかの変化がもたらされたと言えるかもしれません。まあ、単純に冷めてもさほど味が変わらないコーヒーだった、という可能性もあるのですが。これについては、複数のコーヒー豆で検証を重ねるしかないかもしれません。

混ぜることで味わいが変わる可能性があるのであれば、それはドリッパーに投入された時点で下に来ている粉がかき混ぜられ、上部にさらされることでより温度の高いお湯に当たることで、より成分が溶け出すといったことが想像できますが、そう考えると単純にコーヒーの味が濃くなるはずです。となると、濃くなったと感じたのはあながち間違いで無いのかもしれません。アクの話はどこ行ったんだって感じにもなりますが。

実施方法についても考察してみます。今回は、40cc、80ccの各時点でコーヒーの粉をスプーンで混ぜる、としましたが、実施して気になった点としては、スプーンに粉がくっついて少し持っていかれるという点です。これは仕方のないことなのですが、これを見越して少々多めに豆を挽くか、少なめに抽出する、という事を考えても良いかもしれません。まあ、ほんと微々たるものだとは思いますが。また、常に混ぜながらお湯を注ぐという事も考えましたが、これだとお湯がコーヒー粉に触れる時間が短くなる可能性があったので、今回は実施しませんでしたが、スプーンに粉を少し持っていかれることを考えると、お湯を注ぎながらであればスプーンに粉を取られる心配がないので、こっちが良いかもしれません。

さいごに

最近、実用的な結果を得られていない気がするので、そろそろ何とかしたいですね。過去の検証の2回目にそろそろ着手しても良い頃合いなのかもしれません。最近寒くなってきましたし、寒い季節に向けたコーヒーの楽しみ方なんてもの模索するのも良いかも。何にせよ、有益な結果を発信できるよう、やるしかないですね。

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