コーヒーにレモングラスを浮かべて飲んでみる

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ハーブ×コーヒー

少し前から、いろんなスパイスを組み合わせてカレーを作るのがちょっとした趣味になっているのですが、スパイスカレーを作っていると、スパイスをコーヒーに入れたらどうだろう?という考えがよく浮かびます。実際に昔やってみたことはありますが、今はその時よりもスパイスに関する知見が少し広がっているので、また違った、理にかなったアプローチができるんじゃないかなと思うのです。

では、コーヒーとスパイスをどうやって組み合わせてみようかと考える訳ですが、タッパーに入ったスパイス類を見ても、いまのところしっくり来るものがありません。少し悩んで、目についたのがハーブ類。スパイスカレーを作る時、スパイス以外にハーブも使うことがあります。そもそもスパイスとハーブの区分ってどこぞや?という感じがしますが、まあとりあえずハーブも使うのです。

ハーブは主役ではなないのであまり手元に種類はありませんが、中でもコーヒーとの組み合わせにうってつけに見えたのが”レモングラス”。名前の通り、レモンの味がする葉っぱです。コーヒーにもレモンの風味がするものがありますし、結構相性が良さそうだったので、試しにコーヒーにレモングラスを浮かべて飲んでみることにしました。

レモングラスとコーヒー

レモングラスは、スーパーで購入した、乾燥タイプのものを使用します。

瓶詰めの乾燥レモングラス

瓶詰めのレモングラス。見た目はニラのような、長細い草です。

レモングラスをカレーで使うときには、そのまま香り付けのホールスパイスとして油を熱するときから入れて使用しています。火を通しても筋っぽいというか、美味しく食べられる気がしないので、カレーが出来上がる前に鍋から取り除くため、実は食べたことがありません。

せっかくなので、少し齧ってみる。と、確かにレモン風味!というか、咥えてるだけで十分レモンの香りが口いっぱいに広がります(レモングラスを咥えながら)。想像以上にレモンです、これは。

だいぶ期待値が上がったところで、コーヒーの準備をしていきます。今回はレモングラスの威力を確かめたいので、あえて深煎りに自家焙煎した、ブラジルのコーヒー豆を使用します。

瓶詰めのフルシティローストコーヒー

浅煎りのスペシャルティコーヒーだとレモングラスが分かりにくいと思ったので、手元の生豆を自家焙煎しました。

コーヒー豆25g中挽きにして、300mlのコーヒーをドリップして2杯に分け、片方はそのまま、もう片方にはレモングラスを浮かべて飲み比べをしてみます。

レモングラスコーヒーの味は?

300mlのコーヒーをドリップしたら、軽く撹拌して150mlずつに分けて、片方のカップにレモングラスを投入します。レモングラス1片だと心もとないので、3片くらい入れてみます。

レモングラスを浮かべたコーヒー

草が水面に浮かんで、河原の風景みたいになりました。

すぐに飲んでも香りが出てなさそうなので、レモングラスをコーヒーに浮かべてから3分ほど待ってから飲んでみます。3分経過したら、まずは普通のコーヒーからグビリ。うん、程よく苦い。柑橘系の香りはしないのでレモンの香りが混じればちゃんと分かりそうです。

そして肝心、レモングラスを浮かべたコーヒーを飲みます。鼻を近づけた感じでは、特にレモンの香りはしません。口に含むと、うーん、かすかーーに草っぽさを感じます。レモン感はありません。ズズッと吸って、水面のレモングラスをパクリ。そして齧る。ここまですると、流石にレモンの香りがちゃんとします。

ちびちびと飲み進めつつ、更に時間を置いたところ、ほんのりとレモン風味を感じることができましたが、時間をおいた分コーヒーは結構冷めてしまったし、草っぽさも強くなり、あまり実用的とはいい難い結果となりました。

考察・感想

コーヒーにレモン風味がついたら最高じゃん!と思って試してみましたが、そう簡単には行かないようです。レモングラスは齧るとレモンの風味が強くなる感じがしたので、細かくしてやればレモン風味を感じられる確率が上がると思いますが、細かくすると飲み辛くなるという面も出てくるので、細かくする場合はだしパックなどの煮出し用の袋に入れてからコーヒーに入れる必要があるかと思います。

細かくしない場合は、お湯を沸かす時点でレモングラスを入れておいて、お湯自体にレモンの風味を移しておく方法でも良いかもしれません。ドリップしたてのコーヒーの温度は高くても50℃後半〜60℃くらいですが、お湯は100℃までいけます。普通に考えたら温度が高いほうが成分を抽出できると思うので、温度の力を借りてみるのも良いでしょう。

もしくは物量で押し切る、という手はどうでしょうか。ただ、コーヒー1杯飲むのにレモングラスを水面に敷き詰めていたら飲みづらいし、コストも結構掛かりますが・・・(レモングラスもそんなに安くはありません・・・)。

ただ、前述の方法でレモン風味がちゃんと抽出できたとしてもネックになる部分はあって、今回試したところでは、レモン風味だけではなく草感も出てしまう点が挙げられます。まあ、草なので当たり前なのですが、これが良いかというとそうは思えなかったので、レモングラスとコーヒーの組み合わせはなかなか難しいんじゃないかなと感じました。

とはいえ、また一つ知見が広がりました。今後も機会があれば、スパイスやハーブとコーヒーの組み合わせについて試してみたいと思います。

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