コーヒー香るレモンスカッシュ、エスプレッソスカッシュ

  •  
  •  コーヒーの抽出
  •  アレンジコーヒー

コーヒー屋で見つけた、見慣れないメニュー

いつもコーヒー豆を購入しているコーヒー屋さんで、いつもどおりコーヒー豆を選んで会計待ちをしている最中、手持ち無沙汰でカウンター後ろの壁にかかっているメニューボードを見ていたら、”エスプレッソスカッシュ”という見慣れない単語が目に飛び込んできました。そのときは頭の中に言葉だけインプットしておいて店を後にし、あとで調べてみると、エスプレッソスカッシュとはなんとレモンスカッシュとエスプレッソを組み合わせた飲み物だということでした。

レモンスカッシュとエスプレッソなんて普通に生きていたら試さないマッチングですし、検索しても情報があまり出てこなかったので、まだ一般的なコーヒーの飲み方ではないのかもしれません。もしくは、海外では一般的でも日本ではまだ浸透していないのか。どちらにせよ、面白そうな飲み方なのは間違いないので、いっちょ自宅でエスプレッソスカッシュを作って試してみたいと思います。

コーヒーを淹れる条件

今回淹れたコーヒーは、以下の条件のもと抽出しています。

  • 使用したコーヒー豆①:グアテマラ
  • 焙煎度①:フレンチローストぐらい
  • 使用したコーヒー豆②:エチオピア モカ G1
  • 焙煎度②:シティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):1
  • エスプレッソマシン:デロンギ アクティブ(ECP3220J)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 抽出量:約70ml

自家製レモンスカッシュの作り方

前述の通り、エスプレッソスカッシュはエスプレッソとレモンスカッシュを組み合わせた飲み物です。なのでまず、普通のレモンスカッシュを作るところから始めます。レモンスカッシュの材料はレモン、炭酸水、はちみつの3つです。

はちみつとレモンと炭酸水

レモンスカッシュの材料。料理にレモンが必要な場合はレモン果汁で済ませるので、レモンの果実を買ったのはとても久しぶりな気がします。

材料を揃えたら、早速作っていきましょう。まず、レモンの果汁を絞るためにレモンをカットします。

カットしたレモン

レモンは斜めにクロスする形でカットして絞りやすいカタチに。種も取れるだけとっておきます。

4つにカットしたレモンのうち2つ分(1/2個)の果汁を、大さじ1〜2杯のはちみつが入った容器に絞り入れ、はちみつが溶けるようによく混ぜ合わせます。

はちみつレモン

レモン果汁ではちみつを溶かします。炭酸水を注いだときよく混ざるように、しっかり溶かしておきます。

あとはグラスに溶かしたはちみつレモンと炭酸水250mlを注いでかき混ぜれば、自家製レモンスカッシュの完成です。

自家製レモンスカッシュ

良い大きさのグラスがなかったので、コーヒーサーバー用のビーカーでレモンスカッシュ。とても簡単にできました。

レモンスカッシュとして楽しむなら氷は必要ないですが、このあとエスプレッソ加えるので、氷も忘れずに入れておきます。

エスプレッソスカッシュを作る

良い感じにレモンスカッシュが作れたので満足したいところですが、ここからが本題です。エスプレッソを抽出し、レモンスカッシュに加えます。

今回は浅煎りと深入り、2つのコーヒー豆を用意したので、それぞれでエスプレッソを抽出してレモンスカッシュとの相性を確かめます。まず、シティローストくらいの浅煎りのモカで抽出したエスプレッソから。

自家製レモンスカッシュとエスプレッソ

エスプレッソグラスの容量が80mlなので、およそ70mlくらいでしょうか。エスプレッソをドバっと注ぎます。

浅煎りコーヒー豆で作ったエスプレッソスカッシュ

スプーンで混ぜて、浅煎りエスプレッソのエスプレッソスカッシュの完成です。

見た目は思ったほど悪くないですが、レモンスカッシュぽさはなくなりました。重要なお味・・・については一旦置いておいて、深煎りのコーヒー豆で抽出したエスプレッソで作ったエスプレッソスカッシュを先に見せておきます。コーヒー豆はグアテマラのものを使用しました。

深煎りコーヒー豆で作ったエスプレッソスカッシュ

深煎りなので、その分エスプレッソの色も濃くなり、エスプレッソスカッシュも濃い目の色に。黒ビール感があります。

2杯のエスプレッソスカッシュを飲む

まずは、浅煎りのモカで作ったエスプレッソスカッシュの味見をします。飲むと、はちみつの香りと、レモンの爽やかさ、炭酸の爽快感が口の中に広がります。色は茶色いですが、コーヒーよりも全然レモンスカッシュ感のほうが強いです。コーヒー感は薄く、ほんのり香り、後味にさりげなく味を感じる程度です。その分エスプレッソのキツさはなく、ゴクゴク飲めます。美味しいです。

次に、深入りのグアテマラで作ったもの。一口飲むと、グアテマラ独特の苦味が広がります。はちみつの甘みは感じられず、レモンの爽やかさもどこへやら。レモン果汁じゃなくて皮で作ったレモンスカッシュみたいで、苦味が強く全面に押し出されています。正直、こちらは美味しいとは思わないですね。

深入りのグアテマラで作ったエスプレッソスカッシュを飲んで思いましたが、浅煎りのモカで作ったほうはコーヒーが弱いというよりは、レモンスカッシュに上手く溶け込んでいると言ったほうが正しいのかもしれません。

考察・感想

正直なところ、ゲテモノクッキングになりそうだと思っていましたが、フタを開ければそんなこともなかったです。浅煎りのコーヒー豆を使用したエスプレッソなら、美味しいエスプレッソスカッシュができるんじゃないかと思います。そして前述したとおり、深入りのコーヒー豆は合わないと思います。

組み合わせるコーヒー豆ですが、レモンスカッシュが柑橘系なので、ケニアなど柑橘系の酸味が特徴の浅煎りのコーヒー豆を使用すると、レモンスカッシュとケンカしないで上手く調和が取れたエスプレッソスカッシュに仕上がるんじゃないでしょうか。これは色々試してみると面白そうですね。ちなみに今回使用したモカは、ちょっと主張が弱かったかもしれません。

深入りのコーヒー豆に関しては、どんなコーヒー豆であってもレモンスカッシュとは上手くマッチしないと思います。今回作って飲んでみて分かりましたが、エスプレッソスカッシュにおいて、レモンスカッシュ感が残っていることは重要です。レモンスカッシュをエスプレッソで上書きして良いなら、最初からエスプレッソを炭酸で割れば良い話ですし。なのでここでは、エスプレッソは主役ではなく盛り上げ役になるべきだと思います。

レモンスカッシュの甘さや爽快感にプラスして華やかさを添える、という程度がエスプレッソの役割だとすると、深入りのコーヒー豆で抽出したエスプレッソはその強い苦味でレモンスカッシュという主役を食ってしまうため、深煎りの苦みがある時点でどんな品種のものであってもレモンスカッシュとの組み合わせにはふさわしくないでしょう。

最後にひとつ。レモンスカッシュ自体が美味しかったです。炭酸水とレモンとはちみつだけでこんな美味い飲み物ができるとは。エスプレッソ抜きにしてもぜひ試してみて欲しいです。

コメントを残す


CAPTCHA