ドリッパーを2つ使用してコーヒーを淹れてみる その1

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  •  コーヒーの抽出
  •  ドリッパーを2つ使用する

ダブルドリッパー

今回はちょっと息抜き。前回の記事にも書きましたが、思いついた奇怪斬新なコーヒーの入れ方に挑戦したいと思います。

はじめに

ブレンドコーヒーというと、数種類のコーヒー豆を一度に挽いてお湯を注いでコーヒーを抽出するといったものだと思います。今回、2種類のコーヒー豆を使用してブレンドコーヒーを抽出しますが、従来のブレンドコーヒーの入れ方ではなく、2つのドリッパーにコーヒー粉を入れて2段に重ねてお湯を注いで、上段のドリッパーから落ちたコーヒーで下段のコーヒーを抽出するという、血で血を洗うような、そんなコーヒーの入れ方に挑戦したいと思います。思いついた時は盛り上がりましたね、一人で心の中で。

ただ、同じドリッパーを2つは所持していないので、カリタの101と102を使用しました。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆1:ブラジル シティオ・タンケ
  • 焙煎度:ミディアムローストぐらい
  • 使用したコーヒー豆2:ガテマラ パストレス ピーベリー
  • 焙煎度:シティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
  • ドリッパー1:カリタ 101ロトブラウン(陶器)
  • フィルター1:カリタ 珈琲屋さんのコーヒーフィルター101(白)
  • ドリッパー2:カリタ 102ロトブラウン(陶器)
  • フィルター2:カリタ 珈琲屋さんのコーヒーフィルター102(白)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:20g
  • お湯の温度:94℃
  • 抽出量:120cc

コーヒーを抽出する

いつもは普段通りのコーヒーの抽出を先に行っていますが、今回は2段重ね(以降、ダブルドリッパー)で先に抽出します。カリタ101を上段、102を下段として、それぞれに10gずつコーヒー豆を挽いて入れます。重ねた後は、上段にいつも通りお湯を注いで蒸らして、120ccのコーヒーが抽出されるまでお湯を注いで完成です。お湯を注いだ後のそれぞれのドリッパーはこんな感じです。

カリタ101抽出後

上段の101。こちらに入れたのはシティオ・タンケです。スペシャルティコーヒーの専門店で購入したものですが、ここで買った豆はどれもこれも、お湯を注いだ後はこんな感じののっぺりとした表面になっていて、なんだか違和感を感じます。

カリタ102抽出後

下段の102のお湯を注いだ後の姿。こちらはパストレスピベーリー。お湯がかかっていない部分が見られます。真ん中に集中的にお湯が落ちていたようで、極端に抉れていますね。焙煎後3日目のコーヒー豆なので、まだまだ泡が出ていた様子も見て取れます。

ダブルドリッパーで入れて、写真も撮り終わったら、今度は同じ豆を10gずつ挽いて、一つのドリッパーで抽出。”1つのドリッパーで”という当たり前の事をわざわざ書いているのがなんだか可笑しいですね。

飲み比べ

写真を撮ったりしているうちに、ダブルドリッパーで淹れたコーヒーが結構冷めてしまいました。とりあえず、ダブルドリッパーで入れた方から飲んで見ます。口に含むと酸味が強く感じられ、後に若干苦味が残る感じです。飲み込んだ後は舌の上に残ります。香りは・・・なんとも言えない。普遍的なコーヒーの香り。一旦置いて、普通のブレンドの方を飲んでみます。こちらもやはり、酸味がガツンときて、でも後味がダブルドリッパーのものより強く残るような。交互に飲んでいると、ダブルドリッパーの方が若干薄いような印象でした。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • ダブルドリッパーでコーヒーを抽出すると、同量のコーヒー豆で入れたコーヒーよりも薄く抽出される。

考察など

今回は検証というよりお遊びに近い感じだったので、結果は割とどうでも良いのですが、せっかくなのでちょっと考えてみましょう。正直、薄く抽出されたと言ったところ以外は、普通のブレンドと比較して大きく変わった印象はありませんでした。薄く出た理由については、102ドリッパーの写真を見ていただければわかると思いますが、お湯が行き渡っていない部分があるからだと考えるのが妥当でしょう。2つドリッパーを重ねると、下段のお湯のコントロールが不可能なためこうなってしまうのは仕方がありませんが、行き渡らない箇所があるというのは痛いところです。対策としては、上段はハリオのV60など穴が大きいもの使用して、広範囲へお湯が注がれるようにする、などでしょうか。また、単純にお湯がポットから離れてからコーヒー粉に触れるまでの時間が長いほどお湯の温度は下がるので、下段のコーヒー粉が触れるお湯の温度は上段よりも低くなってしまい、濃度が薄くなった面もあるかもしれません。

さいごに

思いついた時は、「これはすごくおもしろいぞ」と思いましたが、やってみると見た目が奇怪で面白いだけで、中身は普通という結果になってしまいました。それと、結構手間がかかるし。なにより2段重ねとはいえ、たった10gのコーヒー豆をドリッパーに入れてコーヒーを抽出するというのはナンセンスですね。かといって、20gずつ計40gだとちょっと多いし・・・。

終わった後に散々反省してみましたが、気が向いたらまたやりたいと思います。次は上段はハリオのV60あたりにしてみようかな。

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