コーヒーを2回に分けて淹れてみる その1
- コーヒーの抽出
- コーヒーを分けて淹れる
今回はちょっと変わった検証で、同じ分量のコーヒー豆をまとめて抽出したコーヒーと、半分ずつに分けて抽出したものを混ぜたコーヒーの差を比較したいと思います。
はじめに
もう少し詳しく書くと、20gのコーヒー豆を挽いていつもどおりに抽出したもの、10gのコーヒー豆を挽いて20gのコーヒー豆で抽出したコーヒーの半分の量を抽出して、さらにまた10gのコーヒー豆を挽いてコーヒーを抽出し、合わせて20gのコーヒー豆を使用して抽出したコーヒーと同量のコーヒーとして、両者の味の違いを見ていく、というものです。余計分かりにくくなってますね。
なんというか、結構変態的な入れ方の検証となりますが、常人がやらなそうな事をやるのが検証の醍醐味でもあります。楽しんで参りましょう。
条件
今回の検証は以下の条件下で行いました。
- 使用したコーヒー豆:エチオピア イルガチェフェ G1 ナチュラル
- 焙煎度:シティローストぐらい
- コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
- ドリッパー1:カリタ 101ロトブラウン(陶器)
- フィルター:カリタ 珈琲屋さんのコーヒーフィルター101(白)
- 秤:ハリオ ドリップスケール
- 豆の使用量:20g
- お湯の温度:94℃
- 抽出量:120cc
コーヒーを抽出する
まず、20gのコーヒー豆でいつも通りの抽出から。沸かして挽いて注いで完成。どっかで「いつも通りの抽出」をそろそろまとめておいて、リンクするようにしておこうかなあ。
次に20gのコーヒー豆を10gずつに分けて入れていきます。まず10gのコーヒー豆を挽いたらドリッパーに放り込んで、蒸らして、抽出。勿論、蒸らしのお湯の量、抽出量は20gの半分です。60ccのコーヒーが抽出できたら、すかさずもう10gを挽いて、ペーパーフィルターを交換し、蒸らして、抽出。合わせて120ccのコーヒーとしました。
飲み比べ
まず20gでいつもどおりに入れたコーヒーから。今回使用した豆は良い豆で、これでもか、と言うほどにがっつりブルーベリーの香り。それにミントのような爽やかな香りもあります。酸味と苦味のバランスが良く、甘みはそれほど感じません。まあ分かりやすくて良いのですが、個人的には好みのタイプではないのが残念です。次に、 10gずつのコーヒー豆で入れたコーヒーを合わせたほう。こちらの方が後入れですが、なんだか、一番の特徴である香りが弱い。味わい的には、気持ち苦味が強く出ているような気がします。その他はそんなに変わらない感じです。
今回の結果
今回の結果をまとめると、以下のようになります。
- 同量のコーヒー豆をまとめて抽出した場合と2回に分けて抽出した場合、後者は香りが弱く、苦味が強く感じられる。
考察など
今回の結果のみに焦点を当てれば、分けて入れない方が良いでしょう。わざわざ分けて入れてみようなんて思う人の方が少ないと思いますが。
今回はせっかく香りが特徴的なコーヒーだったので、香りに焦点を当てて考えて見ましょう。分けてコーヒーを入れた方が香りが弱く感じられたのが気のせいではなかったとした場合、コーヒーの香りがより多く抽出される条件として考えられるのは、コーヒー豆が長くお湯に触れている事、より多くのお湯に触れる事、といったところでしょうか。20gのコーヒー豆が浴びた熱の量と10gのコーヒー豆が浴びた熱の量は、10gのコーヒー豆で抽出する時間の方が短いと言う事を考えると、20gのほうが長く多くなります。フライパンの上のバターのような感じで、熱に長く晒され続けるほどコーヒー豆の成分は外側から徐々に溶け出していくものと仮定すると、ながく熱に晒されていた方がより内側に眠る成分が溶け出すと言うことになるので、コーヒーの香りの成分はコーヒー豆の内側の方に多く眠っていると考えることができます。
まあ、想像に想像を重ねて都合よく解釈するとこんな感じでしょうか。これについてはもう少し検証を重ねないことには、なんとも言えませんね。
さいごに
検証開始10分前に思いついた検証でしたが、これ以外にも、もっと奇天烈面白い検証を同時に思いついていたのですが、良いコーヒー豆しか手元に無かったので出し渋ってしまいました。次回は他に見ないものをお見せしたいと思います。お楽しみに。