抽出後のコーヒーの時間経過による味の変化について その1

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コーヒーカップと温度計

今回は、冷たいコーヒーを抽出してきたうえで出てきた課題の一つである、「味に影響を与えたのは、時間経過か、温度変化か」という点について、取り組みたいと思います。

はじめに

前回の検証では、現時点で一番納得のいく「ホットに近い味わいの冷たいコーヒー」を抽出できたという事を書きましたが、結果を振り返ると、前回の考察にもあるようにビーカーを使用して冷却した時よりも早く冷却したことによって、ホットに近い味わいを再現できた、つまり、冷却速度が速い=時間経過が少ないほど、味に影響を与えないと考えられる部分があったため、そこをはっきりさせたいと思い、今回の検証に至りました。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:ラオス アラビカ
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
  • ドリッパー:カリタ ロトブラウン102(陶器)
  • フィルター:カリタ 珈琲屋さんのコーヒーフィルター101(白)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 温度計:タニタ TT-NT33
  • 豆の使用量:20g
  • 抽出量:120cc
  • お湯の温度:96℃
  • 室温:27.1℃(参考程度に)
  • 冷却後の温度(自然冷却):38.5℃
  • 自然冷却温度に達するまでの時間:41分
  • 冷却後の温度(急速冷却):40.4℃

実施

今回は、初めにホットコーヒーを入れて室温で放置しある程度冷ました後、前回の記事の急速冷却方法で入れたコーヒーを同等の温度で入れ、二つを比較する、という方法で行いました。

前回の検証方法の入れ方では、入れた直後にコーヒーが40℃程度になることが分かっていたので、室温で放置したコーヒーが40℃を切った辺りから新しくコーヒーを入れ、入れ終わると同時に温度を測定、すぐ40℃を切りそうだったので、タンブラーを水からあげて常温の湯飲みに移し替え、二つを比較しました。条件にある通り、温度は全く同じとはいきませんでしたが、誤差として無視します。

そして、肝心の飲み比べ。自然冷却には41分も要したので、さぞ味も違うのだろうとワクワクしていました・・・・が、二つのカップを交互に飲んでみても、かなり近い味わい。何とか違いを探そうとして、飲んで飲んでを繰り替えしていくと、急速冷却のほうは香りがよく感じられ、自然冷却のほうは苦味が強く感じられ・・・たような気がしました。

二つの相違点について悩んでいると、ふと気づいた点が下の写真。

油浮き

こちらは自然冷却したコーヒー。表面に油が浮いてます。

油なし

こっちは急速冷却したコーヒー。油なし。泡あり。

時間経過で油が浮いてきただけで、急速冷却のほうも時間を置けば油が浮いてきたのかわかりませんが、見た目的な違いはこんな感じでした。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • コーヒーの味わいに時間経過は影響を与えない可能性がある

考察など

今回の結果を受け入れてしまうと、前回の考察を一部否定することになるというジレンマ状態。なので、とりあえずは可能性があるということにしておきます。時間が本当に影響しないと考えると、考えられるのは冷却温度の差、豆の種類の差、焙煎度の差でしょうか。これまでの検証から、冷却温度の差によるのであれば、低い温度でもある一定の温度まではホットに近い味わいを維持するが、温度が下がりすぎると味に変化が起こる、といったところが考えられるでしょう。コーヒー豆の差、焙煎度の差であれば、the・酸味とthe・苦味といった感じの豆をそれぞれ浅煎りと深煎りで用意する必要がありそうです。面倒です。

また、表面の油浮きについて少し言及しましたが、入れ方は一緒なので、浮いてるか浮いてないかだけで急速冷却のほうにも油成分は溶け込んでいると考えているので、こちらについてはあまり気にしないことにしておきたいと思います。

さいごに

最近は検証に時間がかけられなくなってきたので、結構あっさり済ませちゃっていますが、本当はもっと徹底的に複数パターンの検証をやらなきゃダメなんだろうなーとも思います。でもコーヒーも結構濃く出しているせいで、飲める数も限られているし、出来ないことは出来ないと最近気づいたので、足りない部分については、分割になりますが徐々に補いたいと思っています。

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