冷たいコーヒーを抽出する -漬置き編2-

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コーヒータワー

冷たいコーヒーを抽出する編、今回は水に漬けて置いて抽出する水出しコーヒーの2回目を実施したので、その結果について書いていきます。

はじめに

いきなりですが、今回の失敗点を先に書いておきます。それは、前回の検証の際に、多めに見積もって140ccの水を使用したのに対し、100cc強のコーヒーしか抽出できなかったのですが、それをすっかり忘れていて、今回はコーヒー20gに対して120ccの水しか使用してませんでした。抽出した際にやけに少ないなあ・・・、なんて思っていたのですが、検証後に前回の記事を確認してみたら納得しました。

まあ、今回は抽出時間を大幅に短くしているので、妥当な量という事にしておきたいところですが・・・。どう取るかは、この記事を見た方にお任せしたいと思います。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:ガテマラ アンティグア パストレス
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):1・4・7
  • ドリッパー:カリタ ロトブラウン102(陶器)
  • フィルター:カリタ 珈琲屋さんのコーヒーフィルター102(白)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:20g
  • 水の使用量:120cc
  • 抽出量:63~70cc(後述)
  • 抽出時間:6時間

ミルのメモリが1のとき

前回が23時間とほぼ一日抽出したのに対し、今回は、大幅に短縮して6時間の抽出としました。方法としては前回同様に、瓶に挽いたコーヒー豆を入れ、水を投入後に撹拌して冷蔵庫で放置、時間になったら取り出して、ドリッパーで濾して抽出しました。

はじめに1のメモリで挽いたものから。前回では、細引きの物は味が普遍的になって面白くないと感じましたが、量も抽出時間も違う今回はどうなのか。ドリッパーで濾して抽出できた量は、70ccとやっぱり少なめでした。味は、なんというか全体的にぼけているような、薄い感じですが、飲んだ後には苦味とチョコのような香りがしっかりと感じ取れました。また、今回の検証ではこの粗さが一番味が濃く感じられました。

ミルのメモリが1のとき

色合いはこんな感じです。

ミルのメモリが4のとき

次に4のメモリで挽いたもの。こちらの抽出量は65ccと1の時よりも少なめでした。味の傾向は1の時と同じですが、気持ち程度に薄い感じ。やっぱり全体的にくっきりしない味わいでした。

ミルのメモリが4のとき

色合いはこんな感じで、1の時と比べると薄いのがわかります。

ミルのメモリが7のとき

最後は7のメモリのとき。こちらの抽出量はさらに減って63ccでした。前回の漬け置き編では、粗挽きのほうが美味しい、と感じたので、こちらも粗挽きが一番期待値が高めでしたが、全体的な味わいは前の二つと変わらず、強いて言うなら香りをもっとも感じ取ることができ、その分メモリが1のものと比べて後味が弱い、といった程度でした。

ミルのメモリが7のとき

色合いはメモリが4のものとさほど変わらない印象です。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • 細引きなほど、味が濃く抽出される
  • 粗挽きなほど、水分の吸収量が多くなる
  • 粗挽きなほど、香りをよく感じ取れる
  • 抽出時間によって、細引きと粗挽きの適性が変わる可能性がある

考察など

前回は、それほど厳密に抽出量を量っていなかったのか着目していませんでしたが、、細引きのほうが面積が増える分、水分の吸収量も多いのではと考えていたので、粗挽きなほど最終的な抽出量が少ないというのは意外でした。これについて気になることがあるとすれば、細引きなほどコーヒーがすべて落ちるまで時間がかかるので、しっかり抽出できていて、粗挽きなほど見かけ上すぐコーヒーが落ちているように見えているだけで、実はまだまだ残っていた、というヒューマンエラー的な部分です。この場合であれば、まあ私のミスで済むのですが、実はメモリ1のは落ちるのが遅すぎて若干早めに切り上げているので、多分違うでしょう。そうなると水の分子がコーヒー豆の大きさによって吸収率がうんぬんとか、科学的な話になりそうなので追及できそうにはありません。これについては、今後コーヒーの科学的な本を読むかもしれないので、そこでヒントがあれば考えていきたいと思います。

また、結果の最後に「抽出時間によって、細引きと粗挽きの適性が変わる可能性がある」と書きましたが、今回、一番おいしいと感じたのは細引きの物で、味は薄い感じでしたが、前回の漬け置きの物よりも平らな味わいにはなっていなませんでした。対して粗挽きの物は、味がさらに薄く、香りが立つという良い点も見られましたが、全体的な評価としては細引きの物には及ばないように感じました。その点から、前回は長時間漬け置いたことで、細引きの物は味が出すぎて平坦な味わいに、粗挽きの物はちょうどよい抽出加減で個性を殺さない味わいになっていて、今回のように短時間の漬け置きにおいては、細引きの物がちょうどよい(といっても薄かったので、もう少し置いても良いかも)抽出具合になるのだと考えます。

また、個別の感想にも、前回の漬け置きの結果にも書きませんでしたが、漬け置きで抽出すると、お酒のような独特の風味を醸し出すことが分かりました。これについてはほかに適切な言葉が思い浮かばないので、ぜひ同じように抽出して感じてもらいたいのですが、鼻を突くような、好き嫌いが分かれそうな独特な風味が出てきます。私的には、豆の特徴を上書きするような気がしているので、あまり好みではありません。

さいごに

今回の検証について、ホットコーヒーに近い味わいで抽出できたか?という観点で見ると、かなり微妙でしたが、後味など、感じる度合いは違えど似ている部分も見て取れました。ただ、やっぱりホットを冷却したものには比べるとまだまだです。

また、今回はこれまでの検証を振り返らなかったゆえに初っ端からコケてしまったので、多分これ言うの初めてじゃないと思いますが、2回目の検証を行う前はもうちょっと確認してから行いたいと思います。

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