きび砂糖・グラニュー糖・三温糖。コーヒーに入れる砂糖のおすすめは?

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コーヒーをブラックで飲めない人もいますよね。そういう人は砂糖とかミルクを入れて飲むかと思いますが、コーヒーにあう砂糖ってあるんでしょうか。というお話です。

はじめに

はじめに言いますが、私は基本的にコーヒーには一切何も淹れずに飲みます。まあ、このブログでいろんなテーマを取り扱う際には色々と混ぜ込んではいますが・・・。やっぱりコーヒーは淹れたまんま、ストレートで飲むのがコーヒー豆の個性も感じられてベストです。

では、なんで砂糖について考えようかと思ったかというと、最近料理に使う砂糖についてふと気になって調べていたからです。砂糖にもスタンダードな白糖、何者かよくわからないグラニュー糖、原材料に近いきび砂糖など色々ありますが、それぞれ色も甘さも風味も異なります。我が家ではきび砂糖しか使ったことがないので、その他の砂糖はどんなものなんだろう?というのと同時に、コーヒーに入れるんだったらどれがあうんだろう?という感じで思考が若干シフトした感じです。

今回は3種類の砂糖を用意してみました。それぞれの特徴を踏まえつつ、コーヒーに入れたときにどれが一番コーヒーにあう砂糖なのか、検証してみたいと思います。コーヒーには砂糖を入れないと飲めない!という人は参考にしてみてください。

コーヒーを淹れる条件

今回淹れたコーヒーは、以下の条件のもと抽出しています。

  • 使用したコーヒー豆:ニカラグア リモンシージョ ジャバニカ
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
  • ドリッパー:ハリオ V60透過ドリッパー01(ガラス)
  • コーヒーポット:ユキワ M-5
  • フィルター:ハリオ V60ペーパーフィルター01W(ホワイト)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:30g
  • お湯の温度:約88℃
  • 蒸らし時間:20秒
  • 抽出量:300ml

コーヒーに加える砂糖について

まず手始めに、今回使用する砂糖について紹介しましょう。今回コーヒーに入れて比較する3種類の砂糖がこちら。

きび砂糖、三温糖、グラニュー糖

左から、"きび砂糖"、"三温糖"、"グラニュー糖"です。どれもスーパーに行けば購入できる、値段も手頃なスタンダードな種類の砂糖です。普段から砂糖をコーヒーに入れて飲む、というシチュエーションで考えると、こういった安価に手に入るものの中からの選んだほうが良いかと思い、これらの砂糖をチョイスしました。

きび砂糖、三温糖、グラニュー糖

袋から砂糖を取り出してみます。左端のきび砂糖はこの3種類の中で一番粒が小さく、比較的サラサラしています。香りも強く、黒糖のような甘い良い香りがします。

真ん中の三温糖は、ジャリジャリしていて、湿り気があるというか、粘度がある感じ。きび砂糖よりは甘みは控えめで、ほんのり香りがします。粒の大きさはきび砂糖よりも大きく、グラニュー糖よりは小さいです。

右端の真っ白なグラニュー糖は、サラサラしていて、香りは無臭です。粒は3種類の中では一番大きく、甘みは一番控えめです。

それぞれの砂糖の特徴をまとめると、

  • 甘さ :きび砂糖 > 三温糖 > グラニュー糖
  • サラサラ感:きび砂糖 > グラニュー糖 > 三温糖
  • 粒の大きさ:グラニュー糖 > 三温糖 > きび砂糖
  • 香り :きび砂糖 > 三温糖 > グラニュー糖

こんな感じです。甘いやつほど香りが強いって感じにも見えます。ただ、パッケージだけ見ると色と粒の大きさくらいしか違いがわかりませんが、開けて食べてみるとそれぞれに結構な違いがあったので、検証にいく前にもう少し、それぞれの砂糖について知識をつけたいと思います。

砂糖の種類と違いについて

今回使用する砂糖もそうですが、砂糖はものによって色が違いまよね。これは、砂糖の製法による違いだそうで、きび砂糖が茶色いのは、原料のサトウキビから砂糖を作る過程で、ミネラルやカルシウムなどの 不純物をある程度残しているためだそうです。逆に、これらを完全に取り除くとグラニュー糖などの白い砂糖になります。

三温糖はきび砂糖と同じく茶色ですが、その理由は少し異なります。三温糖は、上白糖やグラニュー糖を取り出す際に分離される糖液を煮詰めて作られるため、加熱されてカラメル化したことによって茶色くなっているそうです。

それぞれの砂糖の甘さについては調べるか迷ったのですが(検証の確信に迫りそうなため)、軽く調べてみました。一応、グラニュー糖などの白い砂糖がのほうが甘く、次点で三温糖のような糖液を煮詰めて作られるもの、そしてきび砂糖などのミネラルなどの不純物を含んだもの、という順番だそうです。単純に、砂糖としての純度が高いものほど甘い、と考えて良さそうです。ただ、前述したように舐めた感じではそういった印象は受けませんでした。

また、ミネラル等を分離することで砂糖が白くなるということは、砂糖にはミネラルが含まれているということになります。砂糖が含むミネラルの量ですが、グラニュー糖などの白い砂糖にはほとんどありませんが、三温糖には少し含まれていて、きび砂糖は三温糖よりも多くのミネラルが含まれています。しかし、海産物などから摂れるものと比較するまでもないくらい少ない量なので、砂糖からミネラルを摂取しようとは考えないほうが良いみたいです。

砂糖を加えたコーヒーを飲む

砂糖についてなんとなくわかったところで、本題の砂糖を加えたコーヒーの飲み比べをしていきたいと思います。今回は30gのコーヒー豆を使用して、一度に300mlのコーヒーを淹れ、100mlずつの3杯に分けてそれぞれ別の砂糖を加えて飲み比べを行います。

計量スプーンに入ったきび砂糖

砂糖は普段コーヒーに入れないため、どの程度入れればよいのか迷いましたが、とりあえず10cc加えてみることにしました。写真は15ccに見えますが、10ccの線が隠れているだけなのでご安心を。

計量スプーンから取り出した三温糖

計量スプーンをトントンとしながら砂糖を詰めて、ひっくり返したら某アイスのような形になりました。これで10cc。コーヒーを淹れて3杯に分けたら、それぞれに砂糖を加えてティースプーンで混ぜて、準備完了です。

スプーンが入ったコーヒー

まずはグラニュー糖を加えたコーヒーを飲みます。口に含むと、すごく甘い!確実に甘みを感じられるように多めに砂糖を入れてみましたが、多すぎたかもしれません。甘みの方向性としては、砂糖入りの缶コーヒーがあると思いますが、それの甘みです。これにミルクが加われば、自販機で130円払って出てくるやつになります。なんというか、コーヒーはコーヒーで存在するけど、グラニュー糖はグラニュー糖で存在する、という感じ。甘くはするけど、本当にただ甘いだけ、というところでしょうか。

次に、三温糖を加えたコーヒーを飲みます。飲むと、意外と甘くない。直に食べてみたときはグラニュー糖よりも甘かったのですが、コーヒーに加えて飲んでみるとグラニュー糖を加えたコーヒーよりも甘く感じません。甘みが強くないせいもあるかもしれませんが、グラニュー糖よりは三温糖のほうが上手くコーヒーに溶け込んでいる様に感じます。

最後にきび砂糖を加えたコーヒーを飲んでみます。甘みは結構強めで、グラニュー糖に次いで甘い。しかし、まろやかな甘さなので、それなりの一体感は感じます。ただ、きび砂糖は香りが強いせいか、少し砂糖自体の香りも残っているように感じます。それが若干余計かもしれません。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • きび砂糖・三温糖・グラニュー糖の中では、三温糖が一番コーヒーにあう
  • 100mlのコーヒーに砂糖10ccは量が多い

考察・感想

もしかしたら、コーヒーに砂糖を入れて飲むのは初めてだったかもしれません。とりあえず、100mlの濃いめのコーヒーに10ccの砂糖は入れすぎ、ということは覚えました。

今回は3種類の砂糖を試してみました。少し意外だったのが、直接、砂糖だけを食べてみたときと、コーヒーに加えてみたときとでは、感じる甘さが違かった事です。グラニュー糖は、そのまま食べたときは一瞬甘く感じる程度で、後には全く残らない、スッキリとしたかなり控え目の甘みだったのですが、いざコーヒーに入れてみると一気に甘さを主張してきました。考えられるのは、粒の大きさでしょうか。グラニュー糖は粒が大きいので、口に含んだとき、舌に接触する表面の分しか甘さが感じられませんが、溶かすと内側の部分も表面化するため、甘く感じる・・・とか。ただ、そうなると粒の大きさが一番小さいきび砂糖がそのまま食べたときに一番甘く感じたのも説明がつきます。

きび砂糖は、そのまま食べたときでもコーヒーに入れたときでも、甘みは強くありました。しかし、コーヒーに入れた場合の甘みはグラニュー糖よりは弱かったことを考えると、きび砂糖自体はグラニュー糖よりも甘みはないのかもしれません。コーヒーに入れた場合、きび砂糖特有の、黒糖のような香りもコーヒーに加わるせいなのか、少しコーヒーの味を邪魔する要素があり、そのまま食べると美味しいのですが、コーヒーと合わせるにはベストの選択肢とは言えませんでした。

そして、甘さが控えめということもあってか、今回の3種類の砂糖の中では三温糖が一番コーヒーに合う砂糖でした。香りも強くなく、かつ甘みも適度で、甘味もまろやかさな感じなので、比較的コーヒーとマッチしていました。とりあえずコーヒーに砂糖を入れている人には、三温糖をオススメしたいと思います。

ただ気をつけたいのが、今回は砂糖の量は固定で飲み比べをしてみましたが、それぞれ適度な甘みになるまで砂糖を加えた場合、つまり甘すぎ!という要素を除外して飲み比べた場合は、また感じる結果が異なるかもしれません。ただ、グラニュー糖の感じや、三温糖のまろやかさなどを味わった感じでは、変わらないようには思います。

さいごに

普段はコーヒーに砂糖を加えることはないので、今回の試みは結構面白かったです。ただ、最後に改めてこう言うのはなんですが、コーヒーはストレートで飲むのが一番です。普段砂糖を入れてコーヒーを飲む人にも、いずれはストレートでもコーヒーを飲めるようになってほしいですね。

また、砂糖を入れないとコーヒーを飲めない人は、多分美味しいコーヒーを飲んだことがないだけかもしれないので、是非、浅煎り目のスペシャルティコーヒーなどを飲んでみてほしいです。きっとコーヒーの価値観が変わると思います。

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