品質の良いコーヒー豆は挽いた後の体積が小さい?R
- コーヒー豆
- コーヒー豆の品質と体積
R(リターンズ)ということで、さっそく昨日の検証についてもう一度やり直したので、その結果について書いていきます。
はじめに
同じようなことを二度書くのもアレなので、この検証の詳細については前回の記事の「はじめに」を参照してください。なお、前回との違いとして、豆の使用量を20gから10gにして、更にプラスアルファとして、手元にあったホンジュラスをさらに追加して、計四種類の豆について体積の違いを記録しました。
なお、前回の記事には「良いコーヒー豆」の事を「スペシャルティコーヒー」であるような感じで書いていましたが、前回の記事を含むこのテーマでは、厳密には、「良いコーヒー豆」というのは「値段が高いコーヒー豆」のことを指しており、値段が高いほど「良いコーヒー豆」であると定義しています。
条件
今回の検証は以下の条件下で行いました。
- 使用したコーヒー豆その1:パプアニューギニア パラダイスプレミアム
- 焙煎度:フルシティローストぐらい
- 使用したコーヒー豆その2:ホンジュラス(ノーマル)
- 焙煎度:フルシティローストぐらい
- 使用したコーヒー豆その3:ホンジュラス HG
- 焙煎度:フルシティローストぐらい
- 使用したコーヒー豆その4:ホンジュラス ラ・ゴロンドリナ ナショナルウィナー
- 焙煎度:シティローストぐらい
- コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
- 秤:ハリオ ドリップスケール
- 豆の使用量:10g
豆の状態での差
せっかくなので、豆の状態で試験管に入れ、収まり具合を確認してみることにしました。それがこちらの写真。
左から、
- ホンジュラス(ノーマル)
- パプアニューギニア パラダイスプレミアム
- ホンジュラス ラ・ゴロンドリナ ナショナルウィナー
- ホンジュラス HG
となっています。左側3つは右に行くほど値段が高い豆です。ホンジュラスHGは新規に追加したのでちょっと離してあります。この状態でも大分収まり方が違うのがわかりますが、豆の状態なので差があるのは当然です。
挽いた状態の差
これらをそのまま挽いて、試験管に戻します。試験管に入れる際は、「トントン」して、なるだけきっちり入るようにします。その状態がこちら。
あれ?豆の状態の時と変わらない。むしら、ホンジュラスHGとパプアニューギニアは「トントン」してようやく収まるくらいパンパンになりました。なお、並び順はさっきと一緒です。
ホンジュラスの比較
今回追加した、ホンジュラスHGを含めた3種類のホンジュラスでの比較も行いました。ちなみに、ホンジュラスHGは200gで850円くらいです。
左から、
- ホンジュラス(ノーマル)
- ホンジュラス HG
- ホンジュラス ラ・ゴロンドリナ ナショナルウィナー
です。一番左が最値安値(200g720円)、一番右が最高値(100g850円)。今までの体感通り、スペシャルティコーヒーである最高値のホンジュラスの体積が一番小さいのですが、中間の価格であるホンジュラスHGの体積が一番大きいという、予想とは違う結果です。
コーヒー豆の大きさ
最後に、それぞれのコーヒー豆の大きさを確認します。
目に見えてコーヒー豆の大きさが違うことがわかります。
左から、
- ホンジュラス ラ・ゴロンドリナ ナショナルウィナー
- ホンジュラス(ノーマル)
- パプアニューギニア パラダイスプレミアム
- ホンジュラス HG
と、体積が小さい順です。保存容器からそれぞれ一粒ずつピックアップしただけなので厳密ではありませんが、体積が大きいものほどコーヒー豆サイズも大きいような気がします。
今回の結果
今回の結果をまとめると、以下のようになります。
- 良いコーヒー豆ほど挽いた後の体積が小さくなるということはない
- コーヒー豆が大きいほど、挽いた後の体積が大きくなる可能性がある
考察など
前回の三種類(左側の3つ)について、タイトルにあるように「良い豆は挽いた後の体積が小さいか」という視点のみで見ると、当てはまらない事がわかりました。とすると、次に見るべきは豆の状態での体積の大きさですが、これについては豆の状態ならともかく、同じ粗さで挽いて、同じ大きさの粒状になっている事を考えると、試験管内での収まり方は同じになるはずなので、豆の状態での大きさは挽いた後の体積の大きさには関係ないと考えています。もしこれらの関係性を厳密に調べるなら、もっと細かく豆を挽いて同じように検証する必要があるでしょう。
ほかに考えられるのが、豆自体の重さです。今回の検証では、たまたま最高値のホンジュラスの一粒当たり重量が一番重かったと考えれば、つじつまが合います。豆の重量を決める要素が水分量なのか、密度なのか、詳細は分かりませんが、現時点で考えられるのが、「焙煎(度)の違い」です。今回一番体積が小さかったホンジュラスは、一番焙煎度が浅く、しかも「熱風焙煎」で焙煎されたものなので、もしかしたら水分含有量が多く、その分重量もあると考えることが出来ます。その他の豆については、直火焙煎ですが、煎られ具合が深いものほど水分が飛んで軽くなっている、豆のサイズが大きいものほどよく水分が飛ぶ、など、考えられることがいくつかあります。
さいごに
とりあえず前回の記事のリベンジ?をすることが出来たので満足です。また、今回の検証で更に色々考えることが増えました。今度は「良い豆ほど重い?」とか「焙煎度によって重さが違う?」とか、「大きい豆ほど軽くなる?」というテーマで検証を行う必要がありそうです。