コーヒーの温度によって、味は違ってくる? その1

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コーヒー3兄弟

前回の検証では、コーヒーの温度が低いと苦味が感じにくくなり、相対的に酸味が強調されると書きました。その点を確認するために、温度の違いによる味の変化について検証したいと思います。

はじめに

と、書き始めてみましたが、今回の検証の経緯としては、前回の検証と同様、過去の検証の2回目を行うという目的もあります。タイトルは1回目と書いてありますが、実質的には時間による味の変化について -1回目-の2回目にあたります。タイトルを変更した理由としては、先の検証においてコーヒー抽出後の経過時間ではなく温度の差によって味の変化が起こりうると考えたためです。いや、そう言うためにはもっと検証すべきなのでしょうが、過去の自分の書いた文章を見た感じ多分時間経過は関係ないなと思ったので、スパッと早い段階でタイトルは変更しました。

それでは検証を始めたいと思います。

条件

今回の検証は以下の条件下で行いました。

  • 使用したコーヒー豆:ケニア キアマイナ
  • 焙煎度:ミディアムローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
  • ドリッパー1:カリタ ウェーブドリッパー185(ステンレス)
  • フィルター:カリタ ウェーブフィルター185 ホワイト
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:20g
  • お湯の温度:94℃
  • 抽出量:120cc
  • コーヒーの温度その1:58.9℃
  • コーヒーの温度その2:38.1℃
  • コーヒーの温度その3:28.9℃

温度による味の違いを比較する

今回の検証は、同じ種類のコーヒー豆を使用して3杯のコーヒーを時間差で抽出し、それぞれを飲み比べてみる。ただそれだけです。ちゃんと調べて分かったのですが、いつも使用しているロトドリッパー用のコーヒーフィルターは基本的に小売店では売っておらず、ネットでもなかなか手に入りにくい代物だったようで今週も用意できなかったので、今回もウェーブドリッパーを使用します。

まず1杯目のコーヒーを入れたら、温度を見ながら放置。38度くらいなったら、2杯目を入れます。2杯目が45度くらいになったら、3杯目を入れて、ちょっと置いたら飲み比べます。事前に温度を決めていなかったので、ちょっと適当気味です(懺悔)。

温度の違う3杯のコーヒー

コーヒーの温度はそれぞれ、58.9℃、38.1℃、28.9℃となりました。

まず、一番暖かい入れたての58.9℃のコーヒーを飲みます。まず飲むと、「さんみー」って感じです。酸味。飲んだ後にいるかいないか分からないくらいの苦味が残らなくもないような。温度的には熱すぎず飲み頃です。

次に、38.1℃のコーヒーを飲みます。印象は一番熱いものと変わらず「さんみー」ですが、こちらの方はぬるいって感じです。でも意外とこっちの方が好きでした。なんというか、マイルドな口当たりに感じられます。

最後に一番冷たい28.9℃のコーヒー。口に触れると、これはもう明らかに冷たいです。味は相変わらず「さんみー」って感じです。他のものと比べて酸味が強く感じるかと言うとそうでもなく。冷たいせいか飲み口が鋭く感じられるので、トゲトゲしくは感じましたが。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • コーヒーの温度が低くなっても、酸味の性質は変化しない可能性がある

考察など

検証の内容を書き始めた直後、一気に3杯分コーヒー入れて、冷蔵庫・常温・保温とかで検証した方が良くなかったかな?とか、常温放置で温度を下げたけど、温度以外の違いはなるべく排除した方が良かったんじゃ?と言う考えが頭の中をさっと横切りました。

まあ、それは後の楽しみに取っておくとして、今回の検証はコーヒー豆の選択ミスであり、ベストの選択であり、良い部分も失敗した部分もあると思いました。悪い部分としては、かなり酸味よりのコーヒーだったので、そもそも苦味が少なかったと言う点です。前回の検証の考察とこの記事の書き出しにも書きましたが、苦味は温度が低くなると感じ取りにくくなると言う部分を確かめたかったので、もっと苦味のあるコーヒー豆を使用するべきでした。逆に良い点としては、苦味が少ないので酸味のみのサンプリングが可能だった結果、酸味が温度の低下によって強くなる可能性は低いと分かったことです。温度の違う3杯を飲み比べましたが、温度が低いことによって特別酸味が強いとは主観的には思いませんでした。

ただ、コーヒーの酸味の感じ方について一つ別の観点が新たに浮かび上がりました。上の方にもちょろっと書きましたが、コーヒーの温度が低いと飲み口にトゲトゲしさが出ます。まあ、人間の感覚的に言えば妥当ですし、なんというか上手い例え・言葉が見つかりませんが、冷たいものが刺激的、と言うのは感覚的にわかると思います。で、コーヒーの酸味ですが、これも人間の感覚で言えば「刺激」に含まれると考えていて、この酸味の刺激と冷たさの刺激が混ぜこぜになって、温度の低いコーヒーを飲むと酸味が強く感じられるんじゃないかなーと思いました。いや、酸味を強く感じると錯覚する、ですね。ただこれについては、冷たいと感じるレベルまでコーヒーを放置していた場合のことで、そこまでコーヒーを放っておく人はなかなかいないと思うので、あまり現実的な意見ではないかもしれません。ちなみに私は外のちゃんとしたコーヒーショップでコーヒーを飲むときは、冷たくなるレベルまで時間をかけて飲みます。そもそもあまり外では飲まないのですが。

さいごに

今回は比較的にあっさり目で書きましたが、また新しいネタのタネが見つかったので個人的には満足です。今回の検証で使用した豆は、購入から結構期間が空いてしまって、早く消費したいという面があってのチョイスでした。スペシャルティコーヒーのお店で購入していて、お店で入れてくれたものが美味しくて購入するのですが、自分で入れるとなんか味わいが違うのがもやもやします。温度の差か、入れ方の違いか、検証という体でやっているのでなるべくいつも同じ入れ方をしているのですが、そろそろ様々な入れ方についても研究していく必要がありそうです。

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