コーヒーは少ないコーヒー豆でも濃く、美味しく楽しめるか

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コーヒー豆の使用量を見直し中

最近、ハンドドリップでコーヒーをドリップする際のコーヒー豆の使用量を徐々に下げています。以前は20gで120mlとかなり濃い目のコーヒーをドリップして飲んでいましたが、ここ半年くらいはちょっと少なくして18gになって、最近は13g程度まで量を減らしました。

少なくしはじめた理由は、少ないコーヒー豆でドリップしてみたらコーヒーの風味がよく分かったことがあったからです。実際のところはまだそのあたりの確証が得られていないのですが、20gから13gに減らしても意外と薄いとは感じず、さほど満足度に変わりは無いことに気づいたので、単純なコスパ的な部分では減らして正解だったかなと思っています。

ただ、コーヒー粉の量が減れば味加減が薄まります。コスパ的な考えをすれば、量は減らしても味も濃いままなのが最高ですよね。コーヒーを濃く出すアプローチはというと、コーヒー豆を細く挽くことと、ドリップ時のお湯の温度を上げることの2パターンがあると思います。今回は、少ない量でいかに濃いコーヒーをドリップするかという点について、触れる程度ですが検証していきたいと思います。

高温・細挽きでコーヒーを濃く楽める?

コーヒー粉が細挽きであるほど、お湯の温度が高いほど、コーヒーは濃くなりますが、常識の範囲という部分も忘れてはいけません。なので極細挽きとか、沸騰直前のお湯については避けていきます。コーヒー豆については、現在利用しているミル”みるっこ”の説明書での推奨がダイヤルでいうと3〜6なので3か2のダイヤルあたりを、お湯については高いところで95℃くらいを狙ってみます。

方針が決まったら、さっそくお湯を沸かしてコーヒー豆を挽きます。前述したとおり、みるっこの推奨は3〜6のダイヤルなのですが、個人的には6でもギリギリかな感じているので、2ではなく3のダイヤルを使用します。コーヒー豆はエチオピアのモカを13g使用、ドリップ方法はV60を用いたペーパードリップにします。

みるっこのダイヤル3で挽いたコーヒー豆

みるっこの3のダイヤルで挽いたモカ。

お湯が沸いたら、火にかけたまま弱火にして沸かし続けつつ、少量をコーヒーポットに注ぎます。寒い時期はお湯の温度が下がるのが早いので、先に温めておいて、狙った温度にしやすくするための処置です。軽くコーヒーポットを回して温度を上げたら、使用する分のお湯を注いで温度計を差して温度を測ります。95℃になったら、セットしておいたコーヒー粉にお湯を注ぎます。ちなみに、95℃は温度計をポットに挿して測れる最高温度でした。

と、ここで蒸らしについて忘れていた事に気が付きました。いつもは20秒ほどで済ませますが、テーマに合わせ、とりあえず倍の40秒を取ってみることにします。40秒蒸らしたらコーヒーを120ml、蒸らし含めて2分30秒ほどかけてドリップします。いつもより細いせいで、全然お湯が抜けていかないのが正直気持ち悪かったです(感想)。

あわせて、普段のドリップと同じ条件でもコーヒーをドリップします。みるっこの6のダイヤル、88℃のお湯、13gのコーヒー豆、蒸らし20秒で120mlのコーヒーをドリップしたら、先にドリップしたコーヒーと飲み比べます。

普通に考えて濃いであろう95℃のお湯でドリップしたほうは置いておいて、88℃のお湯でドリップしたほうのコーヒーから飲んでみます。口に含むと、ほんのり苦味とそれよりも強めの酸味、モカらしい香り。でも香りについてはあと一声、と思うんですよね。外で飲むのと比べて、何かが物足りない。

物足りなさを埋めてくれるのか、95℃のお湯で濃い目にドリップしたほうも飲みます。やはり味的にはこちらのほうが濃くハッキリと感じられ、特に苦味が強くなりました。ただ、1杯目と比較して、輪郭のクリアさ・シャープさに欠けます。香りに関しては、1杯目よりも物足りなく感じました。

お湯の温度だけ上げてみる

次は、コーヒー豆は6のダイヤルで挽いて、お湯の温度は95℃にしてみます。蒸らし時間は20秒。

みるっこのダイヤル6で挽いたコーヒー豆

みるっこの6のダイヤルで挽いたモカ。3と比較すると結構粗い。

ドリップしたコーヒーを飲むと、味は濃い目で、酸味の刺激がかなり強く感じられます。細挽きとは違って、苦味については強く感じられませんでした。香りについてはイマイチ。というか、3杯目なので慣れてしまっている部分もあるかもしません。

3杯のうち88℃のお湯、ダイヤル6でドリップしたコーヒーが一番甘く感じました。単純にどれが美味しかったか?で順位をつけるならば、

  • 1:ダイヤル6、お湯88℃
  • 2:ダイヤル6、お湯95℃
  • 3:ダイヤル3、お湯95℃

という具合です。ただ、テーマである”少量で濃く楽しむ”に準じると1位と3位が入れ替わって、

  • 1:ダイヤル3、お湯95℃
  • 2:ダイヤル6、お湯95℃
  • 3:ダイヤル6、お湯88℃

という風になります。ただ、コーヒー豆が変われば印象も変わるので、今回の方法とそれに対する結果が正しいとは思いませんが・・・。

感想・考察

ちょっと半端なところですが、お腹がチャプチャプしてきたのと察したものがあったので、ここまでにしておきます。テーマとしては”少量で濃く楽しむ”でとしましたが、なんというか、濃けりゃ良いもんじゃないなと思いました。コーヒーはコスパで楽しむものじゃないなと。20gのコーヒーを飲んでいた少し前の自分を真っ向から批判してるのが自分でもすごく不思議な感覚です。ストレスで味覚が変わったかな・・・。いや、コーヒー豆の使用量以上のパフォーマンスを発揮させていたわけでは無いから根本的には違いますか。

再度まとめると、コーヒー豆の使用量に関わらず、最適な抽出方法を選択しないと美味しく飲むことはできない、といったところでしょうか。逆にいうと、コーヒー豆の使用量が少なくても多くても、抽出が適切であれば美味しいコーヒーがドリップできるという解釈です。限度はあると思いますが。

何回も検証を通して分かっていた話ですが、やはり細挽きだと苦味が際立ってきますし、温度が高いと成分の抽出量も増えて味が濃くなります。ただ、バランスという物があって、たぶんすべての要素がバランス良く合わさって、かつ100になることが重要なんじゃないかなと感じました。100以下だと物足りないし、100を超えても粗野なコーヒーになってしまうような。

また、今回は香りに着目していたのですが、行き過ぎた部分があると香りは感じにくくなるのかなと感じました。あと、コーヒーが温かいうちのほうが香りがよく広がってより感じ取れました。そう考えると、お湯の温度が高いほうがドリップしたコーヒーの温度も自ずと高くなるのでお湯の温度は高いほうが良い気がしますが、お湯の温度が高いと味の方に影響が出るのでバランスが難しい気がします。保温しながらドリップすればいいのかもしれませんが。

何年も色々やってきて今更こう言うのもなんですが、お湯の温度・コーヒー豆の粒度と量そして蒸らし時間など、程よいバランスのところを見極めて初めて納得のいくコーヒーが出来上がるんでしょうね・・・。結構前からあまり温度や粒度の部分の探求をしていなかったので、今一度アップデートが必要かもしれません。

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