キッチンペーパーはペーパーフィルターの代用品になる?

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ペーパーフィルターを使わずにドリップする

コーヒーのペーパードリップの場合、当たり前ですがペーパーフィルターを使ってドリップしますよね。コーヒー用のペーパーフィルターはこだわりがなければ100円ショップでも購入できるので、フィルターが無いからコーヒーが淹れられない!なんてことはほとんど無いと思います。

そんな感じで、ペーパーフィルターは手に入れようと思えばどこでも手に入れられてしまうので、ペーパーフィルターが無いときの対処方法なんて考える必要がないのですが、ふと、コーヒー専用のペーパーフィルター以外のものでもペーパードリップはできるかな?という疑問が沸いてきたので、ちょっと試してみることにしました。

ペーパーフィルターの代替品ということで、条件はとしては紙であることと、耐水性があること、そして透過性もあること。となると、すぐ頭に浮かぶのはキッチンペーパー一択でした。というわけで、今回はキッチンペーパーを利用し、コーヒーのペーパードリップに挑戦してみたいと思います。

コーヒーを淹れる条件

今回淹れたコーヒーは、以下の条件のもと抽出しています。

  • 使用したコーヒー豆:行きつけの店のブレンド
  • 焙煎度:フルシティローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
  • ドリッパー:ハリオ V60透過ドリッパー01(ガラス)
  • コーヒーポット:ユキワ M-5
  • フィルター:ハリオ V60ペーパーフィルター01W(ホワイト)
  • 秤:ハリオ ドリップスケール
  • 豆の使用量:20g
  • お湯の温度:約88℃
  • 蒸らし時間:20秒
  • 抽出量:130ml

キッチンペーパーでコーヒーをドリップする

まず、キッチンペーパーをドリッパーにはめ込む方法を考えます。ドリッパーはハリオのV60ドリッパー01を、キッチンペーパーは一般的なロールタイプのキッチンペーパーの1カット分を使用しますが、キッチンペーパーは1カットでもそれなりに大きさがあり、かつ正方形(に近いカタチ)をしているため、そのままハリオのV60ドリッパーに押し込もうとすると紙が寄って”わちゃわちゃ”します。

キッチンペーパー

使用するキッチンペーパー。やっぱり正方形じゃなく、横より縦のほうが長い・・・ですよね?

紙が重なるとフィルターがその分厚くなってしまうので、なるべく薄く収める形にするため、四隅に深めに切込みを入れておいて、ドリッパーに収めたときに”わちゃわちゃ”しないように、簡単ですが加工をしておきます。

四隅に切れ込みを入れたキッチンペーパー

ざっくりと切り込みを入れます。キチンペーパーが切れにくいのは素材のせいか、ハサミの切れ味のせいか。

あとはなるべく紙が重ならないようにドリッパーに収めます。

キッチンペーパーをセットしたV60ドリッパーに

写真上部の一部だけちょっと紙が重なって厚くなってしまった部分がありますが、それ以外の箇所は問題なし(もうちょっと上手くやれたかな・・・)。

このキッチンペーパーフィルターでドリップしたコーヒーと、純正のハリオのペーパーフィルターでドリップしたコーヒーを飲み比べてみて、キッチンペーパーフィルターの有用性を問うて見たいと思います。ちなみに、キッチンペーパーとペーパーフィルターは以下のものを使用しました。

ネピア 激吸収 キッチンタオル 4ロール 2枚重ね 100カット

HARIO(ハリオ) V60用 ペーパーフィルター 01W 1~2杯用 200枚入り ホワイト VCF-01-100W

あとは普通にコーヒーを2杯ドリップします。まず、キッチンペーパーフィルターでコーヒーをドリップ。ペーパーフィルターより紙が厚いのでお湯の抜けが悪くなるかと思いましたが、意外とそんなこともなく、普通の感覚でドリップすることができました。次にハリオのペーパーフィルターでドリップ。2杯揃ったら飲み比べです。

ペーパーフィルターでドリップしたコーヒーと飲み比べる

まず、キッチンペーパーフィルターでドリップしたコーヒーから。一口飲むと、どことなくあっさりしています。味は苦味と酸味のバランスが取れていて、後に苦味が長く残るタイプ。次に、ハリオの純正ペーパーフィルターでドリップしたコーヒー。こちらに口をつけると、キッチンペーパーフィルターでドリップしたコーヒーよりも刺激が強いというか、情報量が多い。こちらに比べると、キッチンペーパーフィルターでドリップしたコーヒーは少しのっぺりした印象を受けます。

冷めるまで何度も飲み比べましたが、印象は最後まで変わらず。あと、純正のペーパーフィルターでドリップしたコーヒーのほうが香り高い気がします。

考察・感想

今回の検証はペーパーフィルターを2枚重ねてコーヒーをドリップする検証と似ている部分もあり、おおよそ結果は予想通りでした。ただ、キッチンペーパーは想像よりも頑張ったと思います。少なくともフィルター2枚重ねよりはキッチンペーパーのほうがマシな気がしました。

冒頭に書いたとおり、ペーパーフィルターがなくてコーヒーが飲めない、なんてことは滅多に無いと思いますが、万が一そういう状況に陥った場合、キッチンペーパーを代用として利用するのはアリかもしれません。ただ、専用のペーパーフィルターでドリップしたコーヒーと同じ味、とはいかないでしょう。

キッチンペーパーも様々な製品がありますし、ペーパーフィルターも100円ショップなどのサードパーティからメーカー純正まで色々あります。もしかすると、キッチンペーパーでもペーパーフィルターと同等にコーヒーをドリップできる物があるかもしれませんし、専用のペーパーフィルターでもキッチンペーパー以下のものもあるかもしれません。色々試してみると差があって面白いかもしれませんが、少なくとも製品選びで失敗しないためには、大手が販売しているものや純正のペーパーフィルターを購入するのが無難かと思います。私も、基本ハリオやカリタ、メリタ、KONOなどドリッパーを販売するメーカー純正のものしか購入しないようにしています。

今回の検証を行ってみて、ペーパーフィルターはコーヒーのドリップに最適化されているという事が改めて分かりました。コーヒー豆やドリッパー、コーヒーポットだけでなく、フィルター選びもドリップコーヒーの味を左右する要素の一つってことですね。そのへんあまり気にしていない方は一度、いつもとは違うペーパーフィルターを使ってコーヒーをドリップしてみると、なにか気付きがあって面白いかもしれません。

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