苦いコーヒーは濃いコーヒー?苦味と濃度の関係について

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  •  コーヒーの抽出
  •  コーヒーの濃度

コーヒーは大別すると、苦味主体のものと酸味主体のものに分けられると思います。コーヒーに凝り始めてからは酸味主体のものが好きになりましたが、最近ちょっと、苦いコーヒーのほうがお得な気がしてきました。

苦いコーヒーはずるい

苦いコーヒーはずるい気がしています。というのも、”苦い”というだけでなんだか”濃い”感じがするからです。同じ量の深煎りのコーヒー豆と浅煎りのコーヒー豆を使用してコーヒーをドリップすると、深煎りのほうが苦いせいもあって、なんだか”濃いコーヒーを飲んでる感”があるのです。同じ量のコーヒー豆を使用しているのに。

だからふと、苦味主体のコーヒーは酸味主体のコーヒー豆と比較して、もうちょっと薄めにドリップしてもコーヒーとして満足できるものになるんじゃないかな、という考えがよぎりました。要は、苦い、深煎りのコーヒー豆のほうがコスパ良く運用(?)できるんじゃないか、という話です。まあ、コーヒーにコストパフォマンスは求めていませんが。

逆に、浅煎りのコーヒー豆はある程度の量を使用してドリップしないと、薄くて味気ないコーヒーになってしまうのではないかと思います。深煎りのコーヒー豆と同量使用してコーヒーをドリップする場合、コスパが悪いということです。今回はそのあたり、飲み比べて確かめてみたいと思います。ちなみに、コーヒーの濃度については以前にも検証していますが、深煎りのコーヒー豆のみ利用しての検証だったので、今回は浅煎りのコーヒーとの比較の形で検証してみたいと思います。

コーヒーを淹れる条件

今回淹れたコーヒーは、以下の条件のもと抽出しています。

  • 使用したコーヒー豆①:グアテマラ ブエナビスタ
  • 使用したコーヒー豆②:エチオピア モカ イルガチェフェ G1
  • 焙煎度①:フルシティローストぐらい
  • 焙煎度②:ミディアムローストぐらい
  • コーヒー豆の粗さ(ナイスカットミルのメモリ):4
  • 豆の使用量:10g
  • 抽出量:150ml

2種類のコーヒーをカッピングする

サクサク行きましょう。コーヒー豆は深煎りのグアテマラと、浅煎りのモカをそれぞれ10g使用します。

2つの耐熱カップに入ったコーヒー豆

左がグアテマラ、右がモカ。焙煎度の違いは一目瞭然です。

このままハリオのV60でハンドドリップ・・・しそうになったところで、以前モカの味の比較のときにカッピングを真似て比較したことを思い出しました。ハンドドリップによる抽出差異はなるべく無くしたいので、今回もカッピング方式で味を探ってみることにします。

中挽きくらいで挽いたコーヒー豆を耐熱グラスに入れて沸騰したてのお湯を注ぎます。

耐熱カップに入った、カッピング開始直後のコーヒー

お湯を注いだ直後。グアテマラのコーヒー粉は表面に浮かんでいますが、モカのコーヒー粉は浅煎りで重量があるせいか、すぐに沈殿しているのがわかります。

このまま4分待って、表面のアクをすくったら準備完了です。

お湯を注いでから4分経過したコーヒー

グアテマラの方は、中のコーヒー粉が見えないくらい真っ黒。一方のモカは、中身が透けて見えるほど薄い色をしています。

まずはモカから。スプーンにすくって、ズズっとすするように一口。そこそこ味は出ていて、まあコーヒー感が無くもない、といったくらい。すすったときに鼻の奥に華やかな香りが感じられます。苦味よりも酸味が強い。

次にグアテマラ。ズズッと口に含むと、十分に苦い。完全にコーヒー、満足感十分な苦い味わいです。ただ、口の中にいる間は口の中が支配されていますが、喉に落ちていくとき、飲み込んだ後は意外とクリアで残らないので、”濃い”かどうかと言われると、少し違うような気がします。

グアテマラを飲んだ後モカを再度試してみると、酸味がより強く感じられますが、コーヒー感は更に薄く感じられます。酸味のあるお茶のようです。

今回の結果

今回の結果をまとめると、以下のようになります。

  • 深煎りのコーヒー豆と浅煎りのコーヒー豆を同量使用してコーヒーをそれぞれドリップした場合、深煎りのコーヒー豆のほうが”濃い”味わいのコーヒーに感じる・・・気がする。

考察・感想

基本的には、同量の浅煎りと深煎りのコーヒー豆を使用した場合、深煎りのコーヒー豆のコーヒーのほうが濃いように感じると思います。ただ、苦味以外の部分に気をつけて確かめてみると、口当たりが意外とサラッとしていたり、飲み込んだ後にあまり余韻が強く残らなかったりと、使用分量相応である部分も感じられます。ただやはり、口に入って来たときの第一印象は「オレは濃いぜ」的なので、あまり深く考えずに飲む分には濃いコーヒーという印象になると思います。

以前のコーヒー濃度の検証の際にも言及しましたが、やはりコーヒーの粘度は味の印象の重要なファクターなのではないかと思います。今回飲み比べをしてみて引っかかったのは、コーヒーのサラサラ感です。口に含んだときのグアテマラの苦味は十分に濃いコーヒーだと思わせるものでしたが、飲み込んだ後のサラサラとした潔さがクリアな印象を与えるため、手放しで「やっぱり深煎りの苦いコーヒーは浅煎りのよりも濃度が濃く感じるよ!」とは言えない原因となりました。、

水溶き片栗粉みたいなもんでしょうか。1リットルの水に小さじ1杯の片栗粉を入れても、とろみなんてつきません。しかし、これが50g、100gと増えていくと、徐々に水は粘度を増していくでしょう。これは単純に片栗粉の濃度に比例して水の粘度が高くなると言えますし、コーヒー豆の使用量に当てはめても同じだと思います。ただ、コーヒー豆の使用量が増えるとコーヒーの粘度が増す、という前提の話ですが。

話を戻して、深煎りの苦いコーヒー豆のほうが浅煎りのコーヒー豆と比べると、やっぱり使用量あたりの濃度は変わらないのかもしれません。深煎りのコーヒー豆のほうが容量あたりの濃度が濃くなる理由があるとすれば、深煎りのコーヒー豆のほうが浅煎りのものよりも成分が溶け出しやすくてコーヒーの濃度が濃くなる、ということが考えられるかもしれませんが、それを証明することは今回は無理そうです。ただ、感覚的な話に落ちますが、同じ量のコーヒー豆を使用しても、浅煎りと深煎りのコーヒー豆それぞれでドリップしたコーヒーでは”満足感”は違うでしょう。やはり苦味というのは重たく、パンチがあります。その苦味が”濃いコーヒー”だと錯覚させてくれているのかもしれません。

さいごに

今回の検証に類似したことで試したいことがあるので、ずっと前からトラジャの生豆が欲しいなあ、なんて思っています。思っているだけで、そもそも探してないんですけどね。ずーっと温めているネタなので、そろそろ真面目に探して消化しておこうかな・・・。

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