圧力をもって制す。エアロプレスでパワー系カフェオレを抽出する
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エアロプレスを久しぶりに使う
少し前までは朝の時間に余裕があったので、ゆったりとハンドドリップで毎朝のコーヒーを楽しんでいたのですが、最近ちょっと状況が変わって朝の時間が短くなったので、久しぶりにエアロプレスを使ってコーヒーをドリップすることにしました。
久しぶりにエアロプレスを使うと、かなりギューッと力を入れる必要があって朝から結構大変だなぁ、なんて寝起きのボンヤリとした頭で考えながらコーヒーを圧力で押し出していたところ、ふとミニエキスプレスで直接カフェラテをドリップしたときの事を思い出しました。
ミニエキスプレスは蒸気圧によってコーヒーを抽出しており、圧力で抽出する点ではエアロプレスと似ています。ということはつまり、エアロプレスで直接カフェオレをドリップすれば、うまい具合に濃いカフェオレになるのでは?と思ったわけです。エアロプレスは全体が樹脂製ですし、牛乳でベタベタになってもスポンジ一つで全体をきっちり洗うことができるので、メンテナンス性も申し分ありません。
思い立ったら行動あるのみ。さっそく牛乳を調達して試してみることにしました。
エアロプレスで直接カフェオレを抽出する
準備するのは、牛乳とコーヒー豆、そしてエアロプレス。コーヒー豆はフルシティローストくらいのものを、なるべく細挽きにします。
道具一式。
牛乳は小鍋で必要な分を温めます。エアロプレスでは高温のお湯を使用するので、牛乳も沸騰するまで温めることにします。エアロプレスを組み立てて、細挽きにしたコーヒー粉を投入したら、温めた牛乳を注ぎます。今回はコーヒー豆10gに対して、牛乳はエアロプレスの8分目くらいまで注ぎました。
牛乳は熱しすぎるとモコモコになるので、沸いたらすぐに火を止めます。
よーく撹拌したらエアロプレスのフィルターをセットしますが、ペーパーフィルターではなくステンレスのフィルターをセットします。ただペーパーフィルターが無いだけなのですが、牛乳を使用する点を考えると紙が牛乳を吸い取る心配がないステンレスのほうが適当かと思います。フィルターをセットしてひっくり返したら、グッと押し込んで圧力をかけ抽出していきます。
が、力を込めるとやはりというか、普通の水を使って抽出するときよりも重たい。体重をかけて強く押し込んでもゆっくりとしか進まず、最後の2cmくらいは押し込んでも全然進まずむしろ押し戻されてしまったので、9割抽出したところで抽出を断念せざる終えませんでした。
パワー系カフェオレ、なんとか抽出完了です。
冷めないうちに一口ズビリ。うん、カフェオレですね。だけど思ったより濃くはない。コーヒー豆の種類によるものかもしれませんが、後味がカフェオレのそれではなく、コーヒー単体で飲んだときの風味に近い感じがします。微粉が含まれるせいでしょう。
また、コーヒーに牛乳を加えて作る普通のカフェオレとは異なり、まろやかさがあって飲みごたえがあります。牛乳で直接カフェオレをつくる利点はここですね。まったり感が違います。
もう一つ肝心な後片付けですが、特に手入れがしにくいと行ったこともなく、普通にコーヒーを抽出したときと同じ要領でキレイに洗うことが出来ました。強いて言うなら、牛乳を温めた鍋はしっかり洗う必要がありますが、鍋を使えば汚れがつくのは当たり前なので、通常使用の範囲内と思って良いと思います。
感想・考察
ドリップに必要な道具の数とその手入れまで考慮した場合、牛乳で直接カフェオレを作るなら、このエアロプレスを用いる方法が現状最適だと思いました。エアロプレス自体が手入れしやすいという点がやはり大きなメリットでしょうか。気軽に試しやすいと思います。
難点があるとすれば、水で抽出するよりも更にパワーが必要なことでしょうか。ヤワなカップを使うと割れてしまうかもしれませんし、非力だとまともに抽出できないでしょう。これについては牛乳を使う以上仕方のない部分もありますが、ペーパーフィルターにすればもう少し楽になるかもしれません。ペーパーフィルターとステンレスフィルターのどちらが力を必要としないかは試した事がありませんが・・・。でも面の密度で考えると、ステンレスフィルターのほうが楽な気がするんですけどね。いや、普通にコーヒー豆をもっと粗挽きにすれば良いだけな気がします。
また、圧力を以てカフェオレを抽出した割には思ったほど味が濃くなかったのは思うところがあります。濃いカフェオレがどうしても飲みたいというわけでもなかったのでまあ問題は無いのですが、エアロプレスで抽出するときってもう少し濃い味になったきがするので。まあ、牛乳の量に対して単純にコーヒー豆が足りなかっただけかもしれません。
エアロプレスでのカフェオレ抽出は、現時点で一番現実的な範囲で牛乳で直接カフェオレをつくる方法だと思います。手軽にまったりカフェオレを試したい方はぜひ試してみて下さい。